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レプリカ法によるヒトの表皮細胞の観察 

1 目的

  ヒトの表皮の様子をレプリカ法によって観察し、動物の上皮組織について理解を深める。

2 準備

(図1)化粧用パック


 (1) 材料
  ヒトの顔面の表皮(採取の必要はない。)市販の化粧用パック
 (2) 器具
  顕微鏡、スライドガラス、カバ−ガラス、時計皿、安全カミソリの刃、ピンセット
 



3 実験手順


(図2)採取したパック

 (1) 適量のパックを手に取り、顔面に薄く伸ばすようにつける。その際、化粧用パックの使用上の注意をよく読むこと。
 (2) しばらく放置し、完全に乾くまでひたすら待つ(絶対にしゃべってはいけない。パックにしわが付くと失敗する)。
 (3) 乾いたら、破れないように、注意深く、パックを静かにはがす(図2)。
 (4) はがしたパックをスライドガラスの上に置き、はさみ又はカミソリの刃を用いて適当な大きさに切り取る。
 (5) ピンセットを用いてカバーガラスをかぶせる。パックは水溶性なので水をたらさないで行う。
 (6) 試料を光学顕微鏡で観察し、スケッチをする。
 

4 結果と考察


(図3)ヒトの表皮(低倍率)

(図4)ヒトの表皮(高倍率)


 手入れのよい肌は、表皮の表面の溝が細かく、密に、見えないくらいに浅くパックについている。手入れの悪い肌は、表皮の表面の溝が、大きく、粗に、深くパックについている。また、顔面の部位や、ヒトによって表皮の様子に差が見られるので比較してみるとよい。


5 発展
 レプリカ法には、
 ・プラスチックを溶かすプラモデル用の接着剤を使って行う方法
 ・薬局で売られている水絆創膏(液体ばんそうこう)を利用して行う方法
 などがある。


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