雑草図鑑をつくろう
1 目的
もっとも身近な植物でありながら、普段は見向きもされないのが雑草である。
しかし、雑草の中にも、春や秋には小さいながらもきれいな花を咲かせるものがたくさんある。
身近な雑草を観察・スケッチすることで、自然に親しむ心を持って欲しい。
2 雑草図鑑作成の方法
(1) 校庭に出て、1人4〜5種類の雑草を採取し、教室に持ち帰る。
(2) 採取した雑草の名を図鑑により調べる(気候がよければ、図鑑を持って校庭に出てもよい)。
(3) 採取した雑草のなかで気にいったものを一つスケッチする
(スケッチすることにより特徴がよりはっきりし、その雑草の名前を忘れることもない)。
(4) 全員のスケッチを集めて綴れば、学校独自の雑草図鑑が完成する。
3 実験上の注意
(1) 雑草の図鑑は数多く出版されているが、あまり大きくなく扱いやすいものがよい。
(2) また、図鑑には雑草が絵で紹介してあるものと、写真で紹介してあるものがあるので、それぞれ1種類以上あるとよい。
(3) 学校によって、毎年同じような雑草が生えるので、その学校の雑草一覧表を作ると毎年使用することができる。
(4) この実験で、いちばん苦労するのは雑草の名前を調べることである。
雑草の名前を調べる上での分類を、以下に列挙する。
・ 春に花をつけるもの
ホトケノザ、オオイヌノフグリ、タチイヌノフグリ、カラスノエンドウ、
スズメノエンドウ、シロツメグサなど
・ 秋に花をつけるもの
セイタカアワダチソウ、アキノノゲシ、ヒガンバナ、ツユクサなど
・ ロゼット(地面低く葉を放射状に広げた状態)をもつもの
オオバコ、セイヨウタンポポ、ヒメムカシヨモギ、オオアレチノギクなど
・ つる性の雑草
ヘクソカズラ、ヒルガオなど
・ イネ科の雑草
・ 1年草か多年草か
参考文献
北村四郎ほか : 「原色日本植物図鑑 草本編T、U、V」 保育社
沼田 眞 編 : 「雑草の科学」 形成社
岩瀬 徹ほか : 「校庭の雑草」 全国農村教育協会