阿久比の虫供養行事(あぐいのむしくようぎょうじ) <時代>室町時代 <地域>知多
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虫供養当日のにぎわい |
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<所在地>
阿久比町 (名鉄阿久比駅 徒歩5分)
<概要>
秋分の日,阿久比町では古くからの伝統行事,虫供養(むしくよう)が盛大に行われる。この行事は阿久比町13地区で持ち回って引き継がれており,当番の年になるとどこの家でも親戚や知人を招き,自慢のご馳走で精いっぱいのおもてなしをする。
阿久比の虫供養の歴史は古く,室町時代から虫の供養が行われるようになったという。その様子は「尾張名所図会(おわりめいしょずえ)」にも紹介されているが,道場の様子などを比較してもほとんど姿を変えずに今日まで伝えられており,今では県の無形民俗文化財に指定されている。
虫供養の供養場には,大道場と7つの小屋が設けられ,鉦(しょう)や太鼓が鳴り響く。露店も立ち並び,子供たちの歓声もあがる。やがて大道場で百万遍念仏が唱和され,大数珠(じゅず)が繰られると人々の数もみるみる増えて最高潮に達する。
<学習のポイント>
授業では「各地域の伝統文化」として扱い,近世以降の農業技術の発展との様子をつかませながら,害虫をも供養する祖先の考え方に触れさせたい。そして伝統行事を後世に伝えていこうとする人々の姿を見つめさせ,自然とともに生きる人々の姿に共感させたい。
<見学のポイント>
虫供養行事は字の持ち回りとなっているため,年によって実施場所が異なる。見学の際には,実施場所を各市町教育委員会社会教育課に問い合わせるとよい。なお,知多地方には阿久比町の他にも東浦町・知多市で虫供養行事は伝承されている。
<参考資料>
「阿久比町誌」「阿久比のあゆみ」「知多半島の歴史」
<問い合わせ先・ホームページ>
阿久比町教育委員会 (0569)48-1111
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