断夫山(だんぷさん)古墳  <時代>古墳時代  <地域>名古屋
断夫山古墳の近景 前方部から見た後円部

<所在地> 名古屋市熱田区神宮公園内(地下鉄名城線神宮西駅下車徒歩7分)
<概要>
 断夫山古墳は,東海地方最大の前方後円墳である。全長151m,前方部の幅116m,高さ6.2m,後円部の径80m,高さ13mの規模を誇り,前方部が発達した前方後円墳としては新しい時期に属するものである。現在は石垣で組まれ,区画された周濠(しゅうごう)をもつが,以前は,より幅広い濠(ほり)が巡らされ,古墳周辺部には円筒埴輪(えんとうはにわ)が置かれていたようである。
 伝承では,日本武尊の妃宮簀姫(みやずひめ)の墓と伝えられているが,5〜6世紀に尾張に勢力を伸張していた尾張氏の首長の墓と考えられる。
<学習のポイント>
 前方後円墳の規模と,それを築造することのできた地方豪族の存在について考える。また,古事記や日本書紀に残る伝承と考古学上の発掘結果との相違や類似点なども学習できる。
<見学のポイント>
 巨大な古墳は,航空写真でも見ない限り全容の把握は難しいが,濠の周囲を歩くことにより,その規模を確認することができる。  なお,近くには同じく神話伝承の残る白鳥(しろとり)古墳もある。
<参考資料>
 「尾張の文化財とくらし」「愛知県の歴史散歩 上」
<問い合わせ先>
 名古屋市教育委員会  052-961-1111

 愛知エースネットへ      トップへ