伊藤 圭介像(いとうけいすけぞう)  <時代>江戸時代  <地域>名古屋
伊藤圭介像

<所在地> 名古屋市昭和区鶴舞中央図書館敷地内 (JR中央線又は地下鉄鶴舞線鶴舞駅下車徒歩7分)
<概要>
 伊藤圭介は,名古屋呉服町の医者西山玄道の次男として生まれたが,のち,父の旧姓である伊藤に復した。本草学(ほんぞうがく)や蘭学を学んでいたが,1826年(文政9),師の水谷豊文(みずたにほうぶん)と共に江戸参府途中のシーボルトに宮の宿で教えを受け,翌年,長崎の彼の下で学んだ。そのとき,シーボルトからもらったスウェーデンの植物学者チュンベリーの「日本植物誌」を訳した「泰西本草名疏(たいせいほんぞうめいそ)」は,ヨーロッパ植物分類学を我が国に紹介した記念碑的著作で,この中で雄しべ・雌しべなどの語も初めて使われた。
 明治維新後は,東京帝国大学理学部教授として日本最初の理学博士となった。
<学習のポイント>
 尾張では,本草家の同好会である掌百社(しょうひゃくしゃ)を中心に本草学の研究が盛んであった。これらを支えた尾張の人々の学問的情熱と教育環境を確認するとよい。また,シーボルトの業績についても学習できる。
<見学のポイント>
 伊藤圭介像は,鶴舞中央図書館の玄関前に,利用する学徒に愛情を注ぐかのように設置されている。その風貌を目の当たりにし,図書館で彼について調べるとよい。
<参考資料>
「愛知県の歴史」「図説 愛知県の歴史」
<問い合わせ先>
鶴舞中央図書館 052-741-3131
名古屋市教育委員会 052-961-1111

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