見晴台遺跡(みはらしだいいせき)  <時代>弥生時代  <地域>名古屋
復元された竪穴住居 高射砲台座跡

<関係地> 名古屋市南区見晴町47(名鉄名古屋本線本笠寺駅下車徒歩10分)

<概要>
  この遺跡は笠寺台地の東端に位置し,一帯は古代から景勝地として万葉歌人が歌を詠んだ所で,近世の干拓による新田開発までは,台地の近くにまで海がせまっていた。見晴台遺跡は,1941年(昭和16)に銅鐸型土製品が発見されて全国に知られるようになり,1964年から発掘調査が行われてきた。その結果,弥生時代後期から古墳時代前期にかけての百数十に及ぶ住居跡が発見された。その大部分は隅丸方形竪穴住居で,更に幅・深さとも3〜4m,断面がV字形をした環濠も発見され注目を集めた。出土品には弥生時代の高坏形・壺形・甕形などの土器や,石斧・石鏃・石包丁などの石器類があり,古墳時代以降の須恵器,中世の陶磁器や中国磁器・中国銭なども発見され,ハマグリ・カキなどの貝殻や獣骨も出土した。これら出土品は,市内初の遺跡博物館として笠寺公園内に建てられた名古屋市見晴台考古資料館で展示されており,隣りに建つ住居跡観察舎には,竪穴住居や住居跡が復元されている。 
<学習のポイント>
 展示されている出土品や復元された竪穴住居の見学を通して,弥生時代の生活や社会の様子について学習してみよう。
<見学のポイント>
 名古屋市見晴台考古資料館では,毎年,市民参加の発掘調査が行われているので,ぜひ参加してみよう。また,遺跡には太平洋戦争中に設置された高射砲台座のコンクリートが今も残っている。
<参考資料>
「愛知県の歴史散歩」
<問い合わせ先>
名古屋市見晴台考古資料館 052-823-3200

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