加藤 高明(かとうたかあき)−男子普通選挙を実現した政治家−  <時代>大正時代  <地域>名古屋
普選壇(鶴舞公園内)

<関係地>名古屋市昭和区鶴舞1(地下鉄鶴舞線又はJR中央線鶴舞駅下車徒歩3分)
<業績>
 普選壇(ふせんだん)は,1925年(大正14)の普通選挙法成立を記念して1928年(昭和3)に建設された。普通選挙法を成立させた加藤高明は,7歳の時に生地の佐屋から名古屋へ移り,明倫堂や名古屋洋学校を経て東京帝国大学へと進む。卒業後は実業界を経て外務省へ入省し,政治家として認められた彼は,4度の外務大臣を務めた後に,内閣総理大臣になった。 当時の選挙権は,性別(男子のみ)や財産(直接国税3円以上納付)によって制限されていた。第2次護憲運動に勝利した政党を基盤とする加藤内閣は,民意をより国政へ反映させるために納税枠を撤廃した。これにより,それまでの約4倍に有権者が増加した。 しかし,彼は首相在任中に残念ながら病死してしまう。
<年譜>
1860年(万延元) 佐屋の服部家の次男として生まれる
1872年(明治5) 加藤家を継ぎ,名古屋洋学校へ入学
1867年(明治20) 外務省へ入省
1924年(大正13) 内閣総理大臣となる
1925年(大正14) 普通選挙法を制定
1926年(大正15) 首相在任中,66歳で没

<学習のポイント>
 加藤高明を通じ,選挙権の拡大や第2次護憲運動を学習しよう。
<見学のポイント>
 鶴舞公園内の普選壇は,日比谷公会堂の設計者でもある佐藤浩一(さとうこういち)が設計した。
<参考資料>
 「愛知に輝く人々3」 「愛知県の歴史散歩」

<問い合わせ先>
 鶴舞公園(名古屋市緑化センター) 052-733-8340

愛知エースネットへ      トップへ