大岩 勇夫(おおいわいさお)−大名古屋を目指した名市長−  <時代>昭和時代  <地域>名古屋
帝冠様式の名古屋市庁舎 汎太平洋平和博覧会跡地に残る平和橋

<関係地>名古屋市庁舎 名古屋市中区三の丸3−1−1(地下鉄名城線市役所駅下車徒歩1分),平和橋 名古屋市港区港明1−12 (地下鉄名港線港区役所駅下車徒歩3分)
<業績>
 大岩勇夫は,戦前3期12年に渡り,第12代名古屋市長を務めた。彼は在任中に,名古屋市庁舎・市民病院・市営バス・公会堂・中川運河の竣工など数多くの業績を残した。東山動物園も彼と深い関係がある。当時の動物園は鶴舞公園内にあり,規模が小さかった。そこで,「建設費は市の予算で出すが用地費をただで探せ」と命令を出し,東洋一の檻のない動物園を完成させた。1937年(昭和12)名古屋で,汎太平洋平和博覧会を成功させている。それは,現在の港区役所を中心とする地域に,海外から29か国が参加し,72日の期間中480万人を動員した博覧会であった。まさに彼は,大名古屋を目指した名市長と呼べるであろう。
<年譜>
1867年(慶応3) 現在の豊田市花本町の大岩家の次男として生まれる
1927年(昭和2) 名古屋市長となる
1931年(昭和6) 市長に再選される
1935年(昭和10) 市長に三選される
1937年(昭和12) 汎太平洋平和博覧会を名古屋で開催
動物園を東山へ移転する
1955年(昭和30) 88歳で没

<学習のポイント>
 名古屋市の発展に尽くした大岩勇夫を通じ,名古屋市の変遷を学習しよう。
<見学のポイント>
 港区役所の隣に,当時の国際博覧会を偲ばせる平和橋が残る。また,公的機関の建築物に初めて採用された,帝冠様式(大きな屋根瓦が乗る城郭風の建築様式)の市役所庁舎を見てみよう。
<参考資料>
 「歴史ウォッチング4」 「愛知に輝く人々7」

<問い合わせ先>
 名古屋市市政資料館 052-953-0051

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