つまおり傘(つまおりがさ) <はじまり>江戸時代 <地域>尾張
<所在地>丹羽郡扶桑町山那(名鉄犬山線扶桑駅下車徒歩30分)
<概要>
茶の湯の野点(のだて)や寺院の儀式で,ひときわ華やかさを放つ朱色の大きな和傘が「つまおり傘」である。正式には儀典用端折長柄傘(ぎてんようつまおりながえがさ)である。骨の端を内側に折り曲げた長柄の傘で,本来の用途は神社,寺院の儀式祭典を荘厳なものにするという演出効果をあげる用具であった。また,豊臣秀吉が醍醐(だいご)の花見の際に用いたという記録も残っており,近年では野点の席に使われることはもとより,パーティー,室内装飾などの分野にも広く愛用されている。
昔から,この傘を作っている業者は京都にはあるものの,愛知県では扶桑町山那の尾関家だけである。創業は江戸時代のはじめごろといわれ,以後約400年以上に渡り伝統を守り製作を続けてきている。1993年(平成5)に,扶桑町指定無形文化財の指定を受けている。
<学習のポイント>
受け継いできた技術を生かし,どの工程もおろそかにせず,よい製品を作ろうとする伝統工芸のわざについて調べてみよう。
<見学のポイント>
事前に尾関家に連絡すれば,製作工程を見学できる。
<参考資料>
「尾張のわざ」「尾張散歩」「扶桑町史」
<問い合わせ先>
扶桑町役場 (0587)93-1111 http://www.town.fuso.aichi.jp/
尾関朱傘(しゅがさ)製作所
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