豊田大塚古墳(とよたおおつかこふん)  <時代>古墳時代  <地域>西三河
豊田大塚古墳碑 石室

<所在地> 豊田市河合町1丁目(名鉄三河線豊田市駅より車で約15分)
<概要>
 豊田大塚古墳は,矢作川右岸の台地南端にあり,直径約30m,高さ3.5mの市内最大級の円墳で,1969年(昭和44),県指定の史跡となった。
 1963年(昭和38)に調査が行われ,全長8.7mの横穴式石室と,小さな竪穴式石室という二つの埋葬施設(まいそうしせつ)が発見された。横穴式石室からは,多数の須恵器(すえき)や鉄製品,数百個の首飾りの玉などが出土した。中でも装飾須恵器は,器台と壷(つぼ),坏を組み合わせたり,台付壷に小壷や人物・動物などの小像をつけたものもある。この豊田大塚古墳出土須恵器26点は,有力豪族の墓前祭礼用の器か副葬品として作られたと考えられ,出土の状況,遺存状態がよいことから国指定文化財になった。 大塚古墳は,横穴式石室の形状,須恵器の特徴から,古墳時代後期,6世紀前半に造られたものと考えられている。
<学習のポイント>
 豊田市内最大規模の古墳の大きさや形状を実際に確かめることにより,当時の豪族の勢力や技術のレベルを考えさせる。 
<見学のポイント>
 豊田大塚古墳は,低地を見下ろす台地南端に位置し,矢作川とその支流巴川の合流点が南東約1qにあることから,この被葬者とのかかわりをうかがうのも興味深い。
 横穴式石室には,屋根をつけて保存されており石室内を見ることができる。
 国指定文化財の須恵器は,豊田市郷土資料館に保管・展示されている。
<参考資料>
 「豊田の史跡と文化財」 「豊田の文化財」(豊田市教育委員会)
<問い合わせ先>
 豊田市郷土資料館 0565−32−6561

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