藤井達吉と小原和紙(ふじいたつきちとおばらわし) <時代>昭和時代 <地域>西三河
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和紙展示館 藤井達吉胸像 |
和紙工芸館 |
<所在地>
豊田市永太郎町洞216-1 (名鉄三河線豊田市駅下車,とよたおいでんバス《小原・豊田線》乗り換え,和紙のふるさと下車徒歩3分)
<概要>
全国的に知られるようになった小原和紙を再興し,工芸和紙,美術品の域にまで高めたのが,愛知県碧南市出身の藤井達吉である。
藤井達吉(1881-1964)は,良質な手すき和紙(三河森下紙)が盛んであった小原村に1945年(昭和20)に疎開してきた。達吉の願いは,小原村に新しい工芸をおこし,村の生活を豊かにすることであった。そのため,小原村北大野の鳥屋平(とやがひら)に芸術家村を作ろうとし,村の若者たちを熱心に教えた。達吉は,小原和紙の原料の楮(こうぞ)のせんいに染色し,風景や抽象的な模様を,色紙・ふすま・屏風などにすき込むという新しい作り方を考案し,小原工芸和紙の基礎を築いた。1950年(昭和25),体を壊した達吉が村を離れた後も,教えを受けた人々はさらに研究を重ね,小原工芸和紙を完成させた。
<学習のポイント>
生活の変化,工業化などにより戦後急速に衰退した手すき和紙を,工芸和紙,美術品として発展させる基礎を築いた藤井達吉の業績や地域産業の様子を学習する。
<見学のポイント>
「和紙のふるさと」には,和紙展示館(藤井達吉展示室,小原工芸紙展示室)と和紙工芸館がある。工芸館では,小原和紙の沿革と紹介,製作手法の説明などの講習を受けたり,「絵すき」などの実習ができる。
<参考資料>
「小原村史」
<問い合わせ先>
和紙のふるさと事務局 (0565)65-2151
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