依佐美送信所(よさみそうしんじょ)  <時代>昭和時代  <地域>西三河
撤去前の依佐美の鉄塔(刈谷市教育委員会提供) 依佐美送信所記念館

<所在地>  刈谷市高須町 (JR東海道線野田新町駅下車,徒歩25分)
<概要>
 依佐美送信所は,1929年(昭和4)に建設され,長波によるヨーロッパへの送信を日本ではじめて行った,当時としては世界最大級の無線送信施設である。その後,短波通信設備も強化され,日本の国際通信施設としての重要な役割を果たした。第二次世界大戦までは旧日本海軍が使用した。大戦後,GHQより無線塔の解体命令が出されたが,その後の世界情勢の変化により1950年(昭和25)アメリカ軍が接収し,潜水艦への通信などに利用された。
 1994年(平成6)日本へ返還され,1997年(平成9)には,8基の鉄塔すべてが,また,建物も2006年(平成18)に撤去された。現在は,10分の1の高さ(25m)の鉄塔が1基記念に設置されるとともに,送信所の産業遺産としての価値を評価し,長波用送信装置などの資料を保存する依佐美送信所記念館が開設されている。 
<学習のポイント>
 なぜ,ヨーロッパへ電波を送ったのか,そして,どのように送ったのか調べてみよう。
 第二次世界大戦中,依佐美送信所は,どのような役割を果たしていたか調べてみよう。
 依佐美送信所のアメリカ軍の接収や返還が,当時の世界情勢とどのように関係しているのか調べてみよう。

<見学のポイント>
 記念館には,当時利用された発電機などが展示されているので,是非見ておきたい。
<参考資料>
 依佐美送信所記念館展示物パンフレット
<問い合わせ先>
  刈谷市教育委員会 生涯学習部文化振興課 0566-62-1037

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