渡辺 政香(わたなべまさか)   −「参河志(みかわし)」の編集−   <時代>江戸時代  <地域>西三河
渡辺政香顕彰碑(寺津八幡宮)

<関係地>寺津八幡宮 (西尾市寺津町西市場41) (名鉄三河線碧南駅前,ふれんどバス乗り換え,寺津大明神下車徒歩30分)
<概要>
  渡辺政香は,1776年(安永5)に現在の西尾市寺津町の八幡宮で代々神官を務める家に生まれた。1790年(寛政2),浜島文貞(錦城)という和漢(日本や中国の古い学問)の有名な学者のもとで勉強を始め,数年で,数百人の弟子の中でも,一二を争うほどになった。
  そして,文貞のことばにより,「参河志(誌)(みかわし)」の編集を決意する。三河地方はもちろん,江戸や京・大坂などの知人・学者仲間から資料を集めた。今とちがって,本の発行部数も少なく,買うことのできない貴重な本は,書き写して,370種もの歴史資料や古文書を収集し,丹念に研究を行った。このような苦労を重ねたが,「参河志(誌)」は,政香の生前には完成せず,息子の坂部政幹(さかべまさもと)がその遺志を引継ぎ,「参河志(誌)」(全43巻)を完成させた。「参河志(誌)」は,当時の三河地方の様子を知る上で,大変貴重な資料となっている。
<年譜>
1776年(安永5)   現在の西尾市寺津町に生まれる
1790年(寛政2)  浜島錦城の門に入り,「参河志」の編集を決意する
1830年(文政13)  「参河めぐりの記」をあらわす
1839年(天保10)  「参河人物誌」を完成する
1840年(天保11)  64歳で没
年不詳        息子の坂部政幹が「参河志」を完成する

<学習のポイント>
  渡辺政香が参河志を作ろうとした気持ち,参河志の意義や役割について考えてみる。
<見学のポイント>
  西尾市寺津町の寺津八幡宮に渡辺政香の顕彰碑がある。
<参考資料>
  「愛知に輝く人々9」
  「西尾市史」
  「西尾の人物誌」

<問い合わせ先>
  西尾市教育委員会事務局文化振興課 0563−56−2459

 愛知エースネットへ      トップへ