豊橋ハリストス正教会聖堂(とよはしはりすとすせいきょうかいせいどう)国指定重要文化財
<時代>大正時代 <地域>東三河
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豊橋ハリストス正教会聖堂 |
教会ドーム部 |
<所在地> 豊橋市八町通3−15(豊橋鉄道市内線 豊橋公園前下車徒歩2分)
<概要>
豊橋ハリストス正教会は,幕末に来日したロシアの聖ニコライにより伝えられたロシア正教に属する。ハリストスとはギリシア語でキリストのことである。
ロシア正教の豊橋への布教は1875年(明治8)に始まった。現在の聖堂は初代神父マトフェイ影田(かげだ)の叙聖(じょせい)35周年を記念して,1915年(大正4)に完成したものである。建築様式はビザンチン様式である。地元豊橋の大工が京都正教会をモデルに西洋風のドームを造った。建物は国指定の重要文化財である。聖堂の正面は西を向き,玄関・啓蒙所(けいもうしょ)・信者が礼拝をする聖所と続く。聖所の奥には至聖所(しせいじょ)と呼ばれる祭壇があり,聖所と至聖所を区別する壁である聖障(せいしょう)にはたくさんのイコン(聖像画)が描かれている。
<学習のポイント>
日本におけるキリスト教の伝来を復習し,この地方にどのように布教されたのかを調べてみよう。江戸幕府の禁教令は明治になっても続き,1873年(明治6)に解禁となる。その時代背景についても考えてみよう。
<見学のポイント>
教会内の聖障の聖像画の中でも聖ニコライの斡旋(あっせん)でロシアに留学して聖像画を学んだ山下りんのイコン(聖像画)が素晴らしい。
見学に際しては,事前に教会にお問い合わせください。
<参考資料>
「豊橋市史」「図説東三河の歴史」「東三河の歴史」「愛知県の歴史散歩」
<問い合わせ先>
豊橋市美術博物館 0532-51-2882
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