東観音寺(とうかんのんじ)  <時代>鎌倉時代〜戦国時代  <地域>東三河
東観音寺の多宝塔
(国指定重要文化財)
東観音寺の山門

<所在地> 豊橋市小松原町坪尻14(豊橋駅より豊鉄バスリスパ豊橋行き終点下車徒歩50分)

<概要>  
 東観音寺は,奈良時代に行基(ぎょうき)が小松原の海岸で熊野権現(くまのごんげん)のお告げを聞き,馬頭観音像(ばとうかんのんぞう)を造り開山したとされる。鎌倉時代には三河の守護安達盛長(あだちもりなが)の保護を受け発展した。室町時代には真言宗から臨済宗に改宗し,戦国時代には戸田氏や今川氏の保護を受けて栄え,江戸時代には徳川家の祈願所となった。
 国の重要文化財の懸仏(かけぼとけ)は,1271年(文永8)安達泰盛(あだちやすもり)の寄進によるものである。泰盛は1285年(弘安8)の霜月騒動(しもつきそうどう)で北条氏に討たれた人物である。また同じく国の重要文化財の多宝塔は,戸田氏の重臣藤田左京亮定光(ふじたさきょうのすけさだみつ)が,1528年(大永8)に寄進したものとされ,高さ約12m,唐様を主とし和様を折衷した様式である。 
<学習のポイント>
 鎌倉時代の東三河は,安達氏と深かかわりがある。安達泰盛などに関係する寺として関心を高めよう。また東三河の多宝塔についても調べてみよう。 

<見学のポイント>
 寺内には多くの文化財がある。隔年の8月,虫干しを兼ねた寺宝展で一般に公開されている。

<参考資料>
  「豊橋市史」「図説東三河の歴史」「東三河の歴史」「愛知県の歴史散歩」
<問い合わせ先・ホームページ>
  豊橋市美術博物館  0532-51-2882 http://www.toyohaku.gr.jp/bihaku/

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