麻生田(あそうだ)大橋遺跡 <時代>縄文時代  <地域>東三河
出土した土器棺

<所在地> 豊川市麻生田町大橋(JR飯田線豊川駅下車徒歩25分)


<概要>
 麻生田大橋遺跡(あそうだおおはしいせき)は縄文時代晩期から弥生時代にかけての複合遺跡で,特に大量の土器棺墓(どきかんぼ)が発見されたので有名である。土器棺墓は,深鉢や甕型をした土器に蓋(ふた)をしたり,二つの土器の口を合わせるなどして,中に遺体を入れて埋葬したもので,主に胎児や乳幼児の遺体を埋葬した。発掘調査では237基の土器棺墓が確認されている。ただし土器棺墓内の人骨の保存状態はきわめて悪く,被葬者の年齢や性別は判っていない。その他の遺物としては数千点にのぼる打製石斧や磨製石斧,石鏃(せきぞく),土偶,石棒等が発見されている。また弥生時代中期の遺構からは6基の方形周溝墓(ほうけいしゅうこうぼ)も発見されている。 
<学習のポイント>
 この時代の埋葬法について調べるとともに,こうした遺跡のできた豊川河岸の地理的条件についても考えさせたい。 
<見学のポイント>
 遺跡は現在道路となり見るべきものはないが,発掘された遺物については,豊川市地域文化広場の郷土資料館に展示してあるので見学できる。
<参考資料>
 
「豊川市史」・「愛知県の歴史散歩」・「豊川の歴史散歩」・「図説東三河の歴史」
<問い合わせ先>
 豊川市地域文化広場ふるさと資料館 0533-85-3775

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