宇井 伯寿(ういはくじゅ)    ―インド哲学研究の第一人者―  <時代>昭和時代  <地域>東三河
宇井 伯寿 伯寿とゆかりの深い東漸寺

<関係地> 東漸寺(豊川市伊奈町) JR東海道本線西小坂井駅下車徒歩10分

<業績>
 宇井伯寿は,豊川市伊奈町にある曹洞宗東漸寺(とうぜんじ)の第34代住職であるとともに,東京帝国大学教授,駒沢大学学長などを歴任し,教育者,研究者としての道を究めた。特にインド哲学研究の分野では,日本におけるパイオニアである。彼は幼少のころから成績優秀であり,自ら進んで勉学に取り組んだ少年であった。母子家庭で家計が苦しかったため,仏門に入り,寺の資金援助で勉学の道を歩んだほどである。東京帝国大学へ入学し,彼のライフワークともいうべきインド哲学との出会いを迎えた。その後,同大学大学院進学,ヨーロッパ留学などで研究を深め,諸大学で教鞭を執り,日本の学術文化発展に貢献した。
<年譜>
1882年 (明治15) 旧宝飯郡御津町(現豊川市)で生まれる。本名は茂七
1893年 (明治26) 東漸寺に入山
1906年 (明治39) 東京帝国大学入学
1913年 (大正 2) ドイツ留学
1923年 (大正12) 東北帝国大学教授
1930年 (昭和 5) 東京帝国大学教授
1931年 (昭和 6) 帝国学士院賞を受賞
1941年 (昭和16) 駒沢大学学長
1946年 (昭和21) 陛下に御進講
1953年 (昭和28) 文化勲章を受章
1963年 (昭和38) 81歳で死去

<学習のポイント>
  伯寿の生涯を調べるとともに,近現代における学問や思想の研究に貢献した人物についても調べてみよう。
<参考資料>
  「三河人物散歩」「東三河の近代を築いた人びと」

  愛知エースネットへ      トップへ