菟足神社(うたりじんじゃ)     〈時代〉飛鳥時代     〈地域〉東三河
神社の全景 郷土玩具の風車

〈所在地〉豊川市小坂井町(JR飯田線小坂井駅下車 徒歩5分)
〈概要〉
 7世紀後半頃,この地に建てられたといわれる菟足神社は菟上足尼命(うながみ すくねのみこと)が祀られている。 弁慶の書と伝えられる「大般若経」585巻は国の重要文化財に,梵鐘(ぼんしょう)は県の有形文化財に指定されている。 稲の豊作を願った「田まつり」,風に対する信仰を寄せた「風まつり」が行われ,風まつりの際に売られる「風車」は郷土玩具として名高い。 薄板細工で作られていて大きさは直径20pくらい,「無病息災でお金がよく回る」という縁起物である。 江戸時代末期に風まつりの露店に並べたのが始まりで,家の戸口などに挿して無病息災を祈願した。
 この神社にはいくつかの伝説が伝えられているが,そのうちの一つに「徐福 (じょふく)伝説」がある。 今から2200年ほど前、戦国の中国を統一した秦の始皇帝が東方の三つの神山にあるといわれた不老不死の霊薬を求めて徐福という人物を送りその後不明となった徐福の渡来地が,この菟足神社であったというものである。

〈学習のポイント〉
 伝説が伝わる理由などをきっかけに小坂井の町の歴史を調べてみたい。

〈見学のポイント〉
 「田まつり」(こざかいまつり)は毎年旧正月7日に,「風まつり」は4月の第2土・日曜日に行われている。

〈参考資料〉
 「穂の国を訪ねて」「東三河めぐり」「小坂井さんぽみち」「あいちの散歩道」

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