林光寺の木造薬師如来坐像(りんこうじのもくぞうやくしにょらいざぞう) 〈時代〉 平安時代 〈地域〉東三河
 木造薬師如来坐像  薬師堂

〈所在地〉新城市庭野字大脇(JR飯田線新城駅下車豊鉄バス小畑方面行き庭野下車徒歩25分)
〈概要〉
 林光寺の薬師堂の隣の収蔵庫に木造薬師如来坐像(国指定重要文化財)がある。平安時代に繁栄した大脇寺(おおわきでら)(真言宗)の本尊であったが,1942年(昭和17)に大脇寺が廃寺になったため,林光寺の所蔵となった。1171年(嘉応3),仏師頼与の作である。あすなろ材の一木造で,像高130p,頭部や胸部のに比べて膝の厚みがやや薄く,ずんぐりしているなど,平安末期の藤原仏の特徴をよく示している。言い伝えによれば,この薬師如来はすでに焼失した鳳来寺の薬師如来の妹仏とされ,昔から病気平癒の信仰を集めてきた。地元では「庭野のお薬師さま」と親しまれ,特に眼病に効果があると信じられている。

〈学習のポイント〉
 一木造など,仏像の技法やその特徴などについて調べてみよう。

〈見学のポイント〉
 収蔵庫ができる以前は,林光寺の薬師堂に収蔵されていた。その薬師堂は,江戸時代の建築様式である宝形造りで建てられており,全体が一本の松の木で造られていると伝えられている。薬師如来坐像は毎年4月の第1日曜日に行われる薬師堂祭りで開帳される。

〈参考資料〉
 「東三河の歴史」 「図説東三河の歴史」 「愛知県の歴史散歩」

〈問い合わせ先〉
 新城市役所教育委員会 0536-23-1111

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