4 交流及び共同学習

  我が国は,障害の有無にかかわらず,誰もが相互に人格と個性を尊重し合える共生社会の実現を目指しています。そのためには,障害のある人と障害のない人が互いに理解し合うことが不可欠であり,障害のある子どもたちと障害のない子どもたち,あるいは,地域社会の人たちとが,ふれ合い,共に活動する機会を設けることが大切です。
  障害のある子どもが幼稚園,小学校,中学校,高等学校等(以下,「小・中学校等」という。)の子どもと共に活動することは,双方の子どもたちの社会性や豊かな人間性を育成する上で,重要な役割を果たしており,地域や学校,子どもたちの実態に応じて,様々な工夫の下に進められてきています。
  小・中学校等や特別支援学校の学習指導要領においては,障害のある子どもと障害のない子どもが活動を共にする機会を積極的に設けるよう示されています。
  障害のある子どもと障害のない子どもが一緒に参加する活動は,相互のふれ合いを通じて豊かな人間性をはぐくむことを目的とする交流の側面と,教科等のねらいの達成を目的とする共同学習の側面があるものと考えられます。「交流及び共同学習」とは,このように両方の側面が一体としてあることをより明確に表したものです。また,この二つの側面は分かちがたいものとして捉え,推進していく必要があります。交流及び共同学習は,障害のある子どもの自立と社会参加を促進するとともに,社会を構成する様々な人々と共に助け合い支え合って生きていくことを学ぶ機会となり,ひいては共生社会の形成に役立つものと言えます。

(文部科学省ホームページ 特別支援教育 交流及び共同学習ガイド「1 交流及び共同学習を進めるために」より抜粋)


(1)交流及び共同学習の形態
  ア 小・中学校における,特別支援学級の児童生徒と通常の学級の児童生徒との交流及び共同学習
  イ 学校間交流
・ 特別支援学級同士の交流(地域での交流)
・ 小・中学校,高等学校と特別支援学校との交流

(2)特別支援学級の児童生徒と通常の学級の児童生徒との交流及び共同学習の例
  児童生徒の実態に合わせて,教科や単元,行事などを選択して交流及び共同学習を行います。 


(3)特別支援学級同士の交流の意義とその利点
  ア  他の学校の特別支援学級で学ぶ友達やその家族との交流が深まり,連帯感が生まれ,人間関係が広がります。また,親子で参加することで,保護者同士が親しくなり,支え合える関係づくりにつながります。
  イ  校外での学習により,公共交通機関や公共の施設を利用するルールやマナーを身に付ける機会となります。
  ウ  楽しい会の計画,立案,実施を通して実践力を養い,学校生活をより豊かなものにするよう目指します。

「初めましての会」サンプル
「卒業を祝う会」サンプル