Q1 特別支援学級において特色のある活動は何ですか。
 特別支援学級では,児童生徒や学級の実態に合わせて特別な教育課程を編成することができます。通常の学級における教育課程では「指導内容の分類」と「指導形態」とが同じであるのに対して,特別支援学級のそれは異なる場合があります。
  「生活単元学習(小・中)」や「遊びの指導(小)」「作業学習(中)」「自立活動(小・中)」などの時間が必要に応じて設定されるのも特色です。


Q2 特別支援学級では教科書を使いますか。
 児童生徒や学級の実態に合わせて教科学習の内容が検討されます。
 通常の学級で使用している教科書や特別支援学校用の教科書,教科書として適切であると判断された絵本などの一般図書を使用することもできます。(学校教育法附則第9条,学校教育法施行規則第139条) 


Q3 通常の学級との交流及び共同学習はどのくらい行われていますか。
 教科学習,学校行事,学級活動,部活動での交流及び共同学習が行われますが,児童生徒の実態に合わせて時間数や内容が設定されています。


Q4 「個別の教育支援計画」「個別の指導計画」の作成と活用は,どのように行えばよいですか。
 「個別の教育支援計画」は,学校が中心となり,保護者の願いを受け止めながら,関係者及び支援機関と連携をとりながら作成を進めていきます。学校も保護者も関係者,支援機関も対等な立場で協議し,支援会議で支援の役割を分担して作成します。一方,「個別の指導計画」は,教育課程を一人一人の児童生徒に対して具体化したものであり,学校が作成します。進級時や進学時には担当者間で引き継ぎます。また、必要に応じて指導や支援を評価し、計画を見直します(詳細は,平成21年3月発行の『小・中学校「個別の教育支援計画」作成ガイドブック』参照)。


Q5 特別支援学級への就学指導はどう進めたらよいですか。
 児童生徒の実態を具体的に保護者に知らせながら,その児童生徒にとってどんな環境で学習するのが適切なのかを一緒に考えるとよいと思います。
 保護者や本人が迷っている場合には,各校の特別支援教育コーディネーターや就学指導担当者に相談してみるのもよいと思います。


Q6 作業学習にはどんなものがありますか。
 学校によって取り組んでいる内容は違います。その学校や地域の特色を生かしたものもあります。作業の内容には,木工(いす作り,本立て作り),紙工(しおり作り,紙すき),園芸(野菜作り,花の苗作り),縫製(袋作り,パッチワーク),陶芸(皿作り,花びん作り)などがあります。
  作業の内容にはいろいろありますが,いずれの場合もその作業の技術を身に付けること以上に,将来の職業生活に必要な一般的な知識や技能及び態度を身に付けることにねらいの重点を置いています。


Q7 中学校の特別支援学級では定期考査が実施されていますか。
 生徒の実態によって異なります。
 交流及び共同学習の有無を含め,生徒の実態を考慮して,評価方法は考えられています。通常の学級と同じテストを受ける場合,特別支援学級でのテストを受ける場合,テストという形式では実施しない場合などがあります。


Q8 特別支援学校への進学を本人や保護者が希望するときは,どんな手順をとればよいですか。
 進学希望の特別支援学校での教育相談や学校説明会,体験入学への参加を勧めます。そして,その学校が児童生徒にとって適当かどうかを判断することが大切です(教育相談や体験入学については該当の学校にお問い合わせください)。
 必要に応じ,各校の特別支援教育コーディネーターや就学指導担当とも相談することが大切です。特別支援学校での教育相談の結果も考慮し,進学希望先を検討してください。


Q9 「高等特別支援学校」とはどんな学校ですか。他の特別支援学校(知的障害)とはどのように異なりますか。
 「高等特別支援学校」は県内に2校(春日井,豊田)あります。
 高等特別支援学校は「普通科」ではなく,「産業科」という学科になります。地域の特別支援学校でも,職業自立への取組をしていますが,高等特別支援学校では特に職業自立のための取組に力を入れています。作業学習の種類や時間数も多く設定されています。高等特別支援学校のほかに,豊川特別支援学校本宮校舎,大府もちのき特別支援学校桃花校舎があり,そこは「普通科」の高等部だけの分校舎です。
 受検に関しては,入学選考日の日程がそれぞれの学校で異なります。高等特別支援学校(春日井・豊田),大府もちのき特別支援学校桃花校舎,豊川特別支援学校本宮校舎は1月下旬(同日)に実施し,それ以外の特別支援学校は2月中旬(同日)に実施されます。