5 進路指導

  特別支援学級では,一人一人の障害の状態と能力・適性に応じて,人間関係や集団生活を円滑にするための社会性の育成,働く意欲や作業態度・作業能力の育成,将来の職業生活への適応と社会自立を目指した生きる力をはぐくむ指導を行っています。
 
(1) 小学校の特別支援学級における進路
 小学校卒業後は,
  ア 中学校の通常の学級
  イ 中学校の特別支援学級
  ウ 特別支援学校の中学部
の三つの就学先が考えられます。
  いずれの場合も保護者との話合いを密にして,児童の能力を最大限伸ばすことのできる環境を考え,進路を選択することが望ましいでしょう。また,教師が,親子で見学会や学校行事,授業参観に積極的に参加することを勧めたり,保護者に情報を提供したりすることも進路指導の一環だと考えられます。

(2)中学校の特別支援学級における進路
 ア 高等学校への進学
全日制・定時制にかかわらず,高等学校への進学も可能です。
 イ 専修学校への進学
自分の関心の高い専門分野のスキルを高めること,就労に役立つ各種資格を取得することなどができます。
 ウ 特別支援学校高等部への進学
特別支援学校の高等部に進学する生徒もいます。愛知県内にある特別支援学校は,特別支援学校一覧を参照してください。
 エ 職業訓練校への進学
障害のある生徒を対象とした職業訓練校には,以下のものがあります。
・ 愛知障害者職業能力開発校(豊川市一宮町)
 オ 就職
中学校を卒業して就職をする生徒は,健常者と同様な条件で就職したり,障害者雇用制度に基づいて就職したりします。就職先については,地域のハローワークなどに相談しますが,中学校卒業時での求人は少ないのが現状です。
 カ 家事従事
家庭の事情や障害の状態により,進学・就労が難しい場合は,自宅生活を送る場合もあります。