LAN対応のハードディスクの利用方法(1/2)

1.はじめに

ディジタルデータは,ネットワークで共有し再利用することで,事務処理を軽減したり誤植の修正などができ,有効に活用することができます。それをいかに便利で安全に利用できるかが重要な課題です。その一つの方法として,一般に市販されているLAN対応のハードディスクの利用を紹介します。これは,NAS(Network Attached Storage)といい,主にファイルサーバとして使われます。

主な利点は次のとおりです。 

ここでは,授業での利用や校務での利用について考えてみたいと思います。

2.接続方法

(1)次の図のようにハブやルータなどを使って他のコンピュータと接続するだけで使用できます。
(2)設定は,パソコンから行います。Webブラウザを使用して行う場合が多いようです。

接続の仕方

3.授業での利用例(課題を配布し,作品を集める場合)

1 校務用LAN対応ハードディスク(koumuhdd)の設定

(1)ユーザを,kyoin1seito1seito2seito3とします。
(2)共有フォルダを「課題配布」「生徒1」「生徒2」「生徒3」とします。
(3)seito1「生徒1」,seito2「生徒2」seito3「生徒3」のフォルダにアクセスでき,他の生徒のフォルダにはアクセスできないよう設定します。 
(4)kyoin1は,全てのフォルダにアクセスできます。
(5)「課題配布」のフォルダには全てのユーザがアクセスできます。改変や保存間違い防止のため読み取り専用とします。
構成例−生徒の数を増やして考えてください。

2 LAN対応ハードディスクからの課題の取得

(1)LAN対応ハードディスクをパソコンから見ると「課題配布」「生徒1」「生徒2」「生徒3」のフォルダが見えます。
LAN対応ハードディスク内のフォルダが見えます。

(2)「課題配布」を開くとファイル一覧が表示されるので,課題を取得することができます。
「課題配布」のフォルダの中身

3 LAN対応ハードディスクへの課題の提出

(1)例えば,ユーザ名seito2でログオンすると,seito2「生徒2」のフォルダにアクセスできます。
「生徒2」のフォルダの中身

(2)seito2は,「生徒1」を開こうとするとパスワードの入力画面が現れ,ユーザ名,パスワードを入力しないと開くことができません。
課題を他の生徒に見られないように提出することができます。
ユーザ名とパスワードの入力画面

4 注意事項等

Windows XP ProfessionalやWindows 2000 Professionalで共有フォルダを使うと,10台を超えるアクセスがあった場合に制限がかかりますが,LAN対応ハードディスクなら40台以上でも同時アクセスが可能です。ただし,一度にアクセスするとスループットが減少しますので工夫が必要な場合もあります。

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