農業クラブって?

1 学校農業クラブ(FFJ)


FFJのイメージマーク
 学校農業クラブ(FFJ=Future Farmers of Japan)は,高等学校の農業に関する学科に学ぶ生徒たちが,未来の農業や新しい農村の建設及び関連産業の発展を目指して,農業に関する科目を中心に自発的,積極的に学習活動を行う組織です。
2 農業クラブ活動の目標
(1) 指導性を高める
 
集団で行う事業に積極的に参加して,他人の意見を正しく理解し,自分の意見を積極的に述べ,集団の考え方や
行動を正しく導く力を養うこと。

(2) 社会性を高める
  広い視野を持った幅の広い人格を磨き,協力して物事を行う力を養ったり,地域社会の有益な行事に参加し,広
く公共に奉仕したりする精神を養うこと。

(3) 科学性を高める
 
自ら人生設計し,職業的な能力と技術,農村や職場の生活環境を改善する力を高めること。
3 学校農業クラブ活動はどのようにして生まれたか。
 昭和23年アメリカの指導の下,農業高校生の自発的な学習活動を進めるために,各農業高校に農業クラブの組織づくりが始められた。
 農業クラブの活動では,プロジェクト学習の一つであるホームプロジェクトが行われ,生徒自ら先生や両親の指導を受けたり,生徒同士が集まって研究したりするようになった。また,研究結果を発表し合い,その成果を検討することによって,教科の学習だけでは得ることのできない効果が認められるようになった。
 そこで,このような自発的な学習活動を行うためには,お互いに協力し合い,行事を行う必要性が出てきた。その結果,高等学校の農業教育に「学校農業クラブ活動」が取り入れられるようになった。
 こうして,全国の農業に関する学科を置く高等学校に,学校農業クラブの組織が生まれた。さらに,都道府県単位の連合組織まで結成されるようになり,昭和25年の春には全国組織ができあがった。その年の11月に東京日比谷公会堂で結成大会が開かれ,「日本学校農業クラブ連盟(FFJ)」が第一歩を踏み出したのである。
4 日本学校農業クラブの組織は?
 日本学校農業クラブ連盟は,全国の農業高校生で構成され,約10万人のクラブ員がいる。愛知のクラブ員は,県内10校で約3600人。各農業高校の農業クラブは,単位クラブと呼ばれ,地域の特徴を生かした活動を行う。各校の単位クラブにより県学校農業クラブ連盟が構成され,各競技会・発表会等の県大会が行われる。そして各県のクラブ連盟から日本学校農業クラブ連盟が構成される。毎年,全国大会が開かれ,熱気あふれる競技が行われている。
5 農業クラブの歌と機関誌の発行
 昭和25年の全国組織の結成によってFFJの連盟旗や「FFJの歌」ができ,翌年からは機関誌「リーダーシップ」も発行されるようになった。また,クラブ員の意欲と志気を高めるために「FFJの踊り」も考案された。会則や事業内容も日本の農業の発展や地域の実情に合わせて年々改善され,今日のような組織や活動内容に充実・発展した。
 平成12年の全国大会(宮崎県)では,21世紀を記念し,さだまさし作曲による農業クラブの新しいテーマソング「美しい未来へ」が作られた。
FFJシンボルマーク(稲穂・富士・鳩)