常滑の陶芸 <時代>室町時代 <地域>知多
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登り窯 風景
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<所在地>
常滑市栄町6−145(名鉄常滑線常滑駅徒歩20分)
<概要>
日本六古窯(こよう)のひとつに数えられる常滑焼は,12世紀始めに起源を発している。現在確認されている窯跡は約600基,これまで破壊されてしまったものや未調査分を含めると数千基に及び,世界最大の古窯群と言われている。鎌倉時代から南北朝時代にかけて知多半島は日本を代表する焼き物の産地に成長し,窯は半島全域に広がっていった。現在の常滑焼きは室町時代以降,現在の常滑市に窯が集中するようになってからを指す。この頃の焼き物は釉薬(ゆうやく)をほとんど使わず,窯の中で灰が自然にかかって微妙な色具合に仕上がり,まさに炎の芸術と言ってよい。
現在,常滑焼きというと急須などの朱泥(しゅでい)焼きが連想されるが,土管やタイル,衛生陶器などの大型実用陶器である。これらの製品が現在のように大きく発展した陰には,鯉江方寿(こいえほうじゅ)ら先人の多くの苦労があった。方寿は土管の製作ばかりではなく,鯉江新開と呼ばれる新田開発にも尽力した。
現在ではさらに常滑焼きを発展させるよう外国からも多くの研修生を迎えて様々な創作活動も行われている。
<学習のポイント>
室町時代以降の各地の産業の発達の好例として取り上げるばかりではなく,地域に貢献しようとする先人の心情にも共感させたい。
<見学のポイント>
市内には焼き物散歩道が整備され,登り窯の様子を見学することができる。また,陶芸研究所では湯飲みに絵付けも体験することができる。
<参考資料>
「常滑市誌」
<問い合わせ先・ホームページ>
陶芸研究所(0569)35ー3970
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