東山古窯(ひがしやまこよう)  <時代>鎌倉時代  <地域>名古屋
東山古窯 東山古窯の残る東山植物園

<所在地>東山植物園内 名古屋市千種区東山元町(地下鉄東山線星が丘駅又は東山公園駅下車徒歩15分)
<概要>
1972年(昭和47)に発掘された鎌倉時代初期の「登り窯」が,東山植物園内に展示されている。燃料や製品の出し入れをする「たき口」,燃料のまきを燃やす「燃焼室」などが,丘の斜面を利用して「登る」ように作られている。千種区の東山地区では,県内で最も早い古墳時代後半から鎌倉時代までの古窯が,百基近くも発掘されている。良質の陶土と燃料のまきの二つの条件を重ね備えた地帯であったのが,理由として考えられる。
愛知の地場産業である常滑焼と瀬戸焼も,東山古窯と深く関係がある。それは東山地区で栄えた焼き物の技術が,平安時代に三河の猿投山(さなげやま)一帯へ伝えられ,そこを経由して知多半島(常滑焼)と瀬戸(瀬戸焼)へ広がったと考えられているからである。

<学習のポイント>
「縄文土器」,「弥生土器」,弥生土器の系譜の「土師器(はじき)」,朝鮮半島系の「須恵器」,うわぐすりをかけて焼いた「陶器」,吸水性のない上質な焼き物の「磁器」等の焼き物の歴史を,愛知の地場産業「常滑焼」や「瀬戸焼」と関連付けて学習しよう。

<見学のポイント>
東山植物園内に展示されている東山古窯跡は,すぐそばで見ることができる。斜面をはうようにして作られた「登り窯」を実感したい。

<参考資料>
「名古屋いまむかし」 「ここに歴史が」

<問い合わせ先>
東山動植物園 052−782−2111 

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