万松寺(ばんしょうじ)  <時代>室町時代  <地域>名古屋
万松寺 織田信秀公廟所

<関係地> 名古屋市中区大須3-29(地下鉄鶴舞線上前津駅下車徒歩5分)
<概要>
  万松寺は1540年(天文9),織田信長の父信秀が名古屋村(現中区・北区・西区辺り)に、大雲永瑞を開山として建立した曹洞宗の寺である。歴史上この寺が有名なのは,ここで信秀の葬儀が行われた際,信長が抹香を仏前に投げつけ「大うつけ」の名をとったことである。また「身代わり不動」の名でも人々に知られている。1570年(元亀1),信長は越前の朝倉氏を攻めた帰り道,琵琶湖付近で鉄砲でねらい撃ちされた。弾は信長が懐中に入れていた干し餅(兵糧)に当たり難をまぬがれた。この餅は,信長が万松寺の和尚からもらい受けたものだったので,後にこの話を聞いた加藤清正が「身代わり不動」と命名したという。そして1610年(慶長15),名古屋城築城の時,現在地に移され,移転後も尾張藩主の信仰篤く栄えたが,太平洋戦争の戦災で多くを失った。 
<学習のポイント>
 家督を継いだばかりの織田信長にとって,尾張一国は盤石ではなく,周囲が敵だらけの状況であった中で,あえて「大うつけ」と呼ばれるような行動をとった信長の心中を理解しよう。そして,決して順風満帆ではなかった信長の天下統一事業について学習してみよう。
<見学のポイント>
 本堂正面には,1日5回動くからくり人形で信長の名場面が上演されている。また,万松寺の西200mにある,「織田信長公画像」など,信長ゆかりの寺宝が多く伝わる総見寺(臨済宗)も見学してみよう。
<参考資料>
「愛知県の歴史散歩」
<問い合わせ先>
万松寺 052-262-0735

愛知エースネットへ      トップへ