徳川 義親(とくがわよしちか)−徳川美術館の生みの親−  <時代> 昭和時代   <地域>名古屋
徳川美術館 蓬左文庫

<関係地>徳川美術館 名古屋市東区徳川町1017 蓬左文庫 名古屋市東区徳川町1001(市バス徳川園新出来下車徒歩3分)
<業績>
 越前松平家から尾張徳川家へ養子に入った徳川義親は,12世紀初頭に作成された「源氏物語絵巻」を尾張家で発見して驚いた。彼は周囲の反対を押し切り,絵巻物を場面ごとに切り離し,ケースに入れて公開にも耐えうる保存方法を考案した。また彼は,尾張徳川家が受け継いできた宝物を後世に伝えるべく,独立組織である徳川黎明会に宝物を寄付した。そして,1935年(昭和10)に自ら初代館長となり徳川美術館を建設した。 徳川美術館では,源氏物語絵巻を含む国宝9件をはじめとして,尾張徳川家の代々の遺品1万数千件が現在でも一般公開されている。
<年譜>
1868年(明治19) 越前松平家の5男として生まれる
1908年(明治41) 尾張徳川家の養子となる
1931年(昭和6) 財団法人「徳川黎明会」設立
1932年(昭和7) 源氏物語絵巻を切断
1935年(昭和10) 徳川美術館完成
1976年(昭和51) 89歳で没

<学習のポイント>
 文化財の保護を実践した義親の行動を通じて,文化財保護の意義を考えさせたい。
<見学のポイント>
 是非,実際に徳川美術館を訪れたい。学校休業日の学生は,無料である。また,すぐ隣には尾張初代藩主が家康(いえやす)から譲られた3000冊の書をもとに創設され,現在に至る蓬左文庫がある。
<参考資料>
 「愛知県の歴史散歩」 「愛知に輝く人々10」

<問い合わせ先>
 徳川美術館  052-935-6262
 蓬左文庫    052-935-2173

 愛知エースネットへ      トップへ