矢田 績(やだせき)−名古屋経済の基礎を築いた経済人−  <時代>明治時代  <地域>名古屋
矢田績像(名古屋西図書館2F広場)

<関係地>名古屋市西区花の木2−18−23(地下鉄鶴舞線浄心駅下車徒歩8分)
<業績>
 のちに「中部財界のご意見番」と呼ばれる矢田績は,複数の企業を経て,三井銀行に入社した。そして,数々の支店長を歴任した後,営業不振の名古屋支店の立て直しのため来名する。彼は,店舗を伝馬町から広小路通へ移し,営業案内を印刷し配布する新宣伝を実施した。やがて名古屋支店は,軌道に乗っていった。また彼は,自動織機の豊田佐吉(とよださきち)など将来性を見込んだ人物・企業への投資を惜しまなかった。銀行退職後の1922年(大正11)、彼は名古屋の地に永住し,経済人・文化人が自由に話をする場所として自宅(地名から撞木(しゅもく)クラブと呼ばれた)を開放した。また,自費を投げ出して名古屋公衆図書館(現西図書館等)を設立した。まさに,「名古屋経済の基礎を築いた経済人」である。
<年譜>
1860年(万延元) 紀州藩医谷井家の次男として生まれる
1878年(明治11) 新宮藩家老矢田家の養子となる
1895年(明治28) 三井銀行入社
1905年(明治38) 名古屋支店長となる
1922年(大正11) 名古屋に永住する
1940年(昭和15) 80歳で没

<学習のポイント>
 矢田績が名古屋経済界に与えた影響を考えてみよう。
<見学のポイント>
 名古屋西図書館の2F広場で,矢田績像を見ることができる。彼が当初寄付した蔵書は,現在,鶴舞図書館に寄付されている。
<参考資料>
 「歴史ウォッチング4」 「愛知に輝く人々9」

<問い合わせ先>
 名古屋西図書館 052-521-1451

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