久昌寺(きゅうしょうじ)  <時代>室町時代  <地域>尾張
久  昌 寺

<所在地> 江南市小折町(名鉄犬山線布袋駅下車徒歩10分)
<概要>
 久昌寺は曹洞宗大本山総持寺の末寺で,寺号は織田信長の側室吉乃(きつの)の法名久庵桂昌大禅定尼に由来し,吉乃の実家である生駒(いこま)氏の菩提寺である。実峰良秀(じつぼうりょうしゅう)が1384年(至徳元)に開山したと諸伝にあり,この地域での曹洞宗進出の先駆を担った寺である。生駒氏は織田信長と主従関係を結び,三代家宗の娘である吉乃を信長が娶(めと)り,信忠・信雄そして徳川家康の子信康の室となる女子を生んだ。
 境内の西側には,生駒家の墓地があり,ここに吉乃の墓碑がある。この墓地には地方では見られない立派な墓碑が林立しているが,大きな墓碑は尾張藩の重臣になってからの6代利勝以後のものが多いようである。 

<学習のポイント>
 江南市には,織田信長や豊臣秀吉,蜂須賀小六など戦国武将ゆかりの地がたくさんある。時代の理解を一層深めるために,それら武将の生き方や相互のかかわりを調べてみよう。

<見学のポイント>
 寺の裏手には吉乃の墓がある。また,小折地域には生駒氏一族の墓碑の一部が散在している。江南市には,信長・吉乃コース(4.3q),蜂須賀・曼陀羅寺コース(10.8q)という2つの「ふるさと歴史散策道」が整備されている。織豊時代を代表する武将たちの青春の舞台となった地をぜひ巡ってみたい。
<参考資料>
「愛知県の歴史散歩 上」「武功夜話」
<問い合わせ先・ホームページ>
江南市歴史民俗資料館 0587-55-2321
江南市ホームページ http://www.city.konan.lg.jp/

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