オミヨシ祭り(おみよしまつり)  <はじまり>不明  <地域>尾張
山路地区のオミッコッサン オミッコッサンを文助川に流す 小茂井地区のオミヨシさん

<関係地>愛西市立田地区
<概要>
 津島神社では,毎年6月15日の夜,ご神体の葦(よし)を人形に組み込んで天王川に流す“ミヨシ流し”の神事が行われていた。よしにもろもろの罪や汚れをつけて川へ流す神事である。戦後まで,津島神社と立田村の間に佐屋川が流れていて,津島神社と立田村の往来が容易でなかったため,ミヨシ流しを立田村で行うようになったのが“オミヨシ祭り”と言われている。起源は定かでないが,古くから立田の生活に根付いた神事である。
 オミヨシ祭りは,津島神社の神事の数日後,村内のいくつかのムラで,よしやがまで祠(ほこら)や神輿(みこし)を作り,津島神社からお札を受けておまつりし,その後川へ流す。
 山路の中村では,“オミッコッサン”“オミコシ”と呼ぶ。子どもたちが舟に乗り,大池でがまをとり,神社の境内か地蔵堂の前で神輿を作る。神輿をまつった後,ちょうちんをともして,ムラ人を集めて文助川に流した。また,小茂井では,神社にがまやよしで祠を作り,お札を入れてまつった後,鵜戸川に流していた。
 昭和30年ごろ,この行事は途絶えかけたが,現在は,老人クラブと子供たちが中心となり,地域おこしの行事の中で,続けられている。
<学習のポイント>
 “オミヨシ祭り”を調べることで,地域に伝わる伝統行事に目を向けさせ,地域への関心を高める。

<見学のポイント>
 祭りの場所となる天王川公園だけでなく,市立図書館にも足を運びたい。また,市内を練り歩く児行列もぜひ見たい。
<参考資料>
 「立田村史」

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