算額 (さんがく)  <時代>江戸時代  <地域>西三河
算額(桜井神社)

<所在地> 桜井神社 安城市桜井町桜林17  (名鉄西尾線 堀内公園駅下車 徒歩10分)
<概要>
  江戸時代に発達した日本独自の数学を「和算」という。これを習得した人が難問を解き,絵馬のように神社に奉納したものが「算額」である。文化2年の算額では,縦37.5p,横46pの一枚板に,上段は図を描き,下段には問題・答え・解説を漢文で書いている。
  1789年(寛政元)の算額は松崎與右衛門行乗(まつざきよえもんゆきのり),1805年(文化2)の算額は長谷部宇兵衛延之(はせべうへえのぶゆき)が奉納したものである。共に関流(せきりゅう)藤田貞資(ふじたさだすけ)の一門である。関流は、関孝和(せきたかかず)が考案した和算のことで,江戸前期に盛んとなり,関流和算とよばれた。
<学習のポイント>
  明治用水の通水に尽力した都築弥厚(つづきやこう)を支えた数学者石川喜平(いしかわきへい)も関流の算学者である。その関連で紹介したい。 
<見学のポイント>
  行乗の算題は「神壁算法」にも掲載され,その中では唯一算額として現存するものである。また,桜井神社には1804年(亨和4)に清水林直(りんちょく)が奉納した算額も伝わっている。
<参考資料>
  「安城市文化財図録」 「安城市史」
<問い合わせ先>
  安城市歴史博物館 0566-77-6655

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