碧南のしょうゆ  <時代>江戸時代  <地域>西三河
こうじを発酵させているところ しょうゆの仕込み樽

<所在地>  碧南市西山町3−36 (名鉄三河線北新川駅下車徒歩10分)
<概要>
 衣浦湾に面した碧南では,奈良,平安時代から海運が盛んな土地であった。江戸時代に入ると,更に物流が盛んになり,多くの産業が栄えた。その中の一つがしょうゆづくりである。
 碧南の地でしょうゆづくりが始まったのは1789年(寛政元)ごろであると伝えられている。碧南でしょうゆづくりが盛んになった理由としては,醸造に適した矢作川の水が豊富であったこと,矢作川流域が穀倉地帯であったことがある。
 碧南では,しょうゆの種類の中でも特に白しょうゆの醸造が盛んで,全国シェアのおよそ半分を占めている。この白しょうゆの醸造が始まったのは大正時代末のことである。
 白しょうゆの醸造方法には大きな特徴がある。通常のしょうゆを醸造する際には,主な原料として大豆を8〜9割,小麦を1〜2割の割合で用いて,発酵熟成させる期間を半年以上かけている。そのために,うまみは出るが大豆の色が濃く出てしまい,料理の色合いを損ねてしまうのだが,白しょうゆは大豆を1〜2割,小麦を8〜9割の割合で用いて,発酵熟成させる期間を2〜3か月とすることで,しょうゆの色をなるべく薄く抑えている。そのため,食材の彩りを大切にする日本料理などに多く用いられている。 近年では,この白しょうゆにだしを加えた白だしが商品化され,家庭でも手軽に白しょうゆを用いることができるようになってきている。
 
<学習のポイント>
 碧南で白しょうゆがつくられるようになった理由を考えてみよう。また、しょうゆづくり以外に栄えた産業を調べてみよう。
<見学のポイント>
 白しょうゆづくりには,昔ながらの製法が用いられている。大きな樽(たる)で発酵熟成させる様子を見てみよう。
<問い合わせ先・ホームページ>
 ヤマシン株式会社 0566-41-2231
 http://www.yamashin-shoyu.co.jp/index.html

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