前芝の燈明台(まえしばのとうみょうだい)県指定史跡 <時代>江戸時代  <地域>東三河

前芝の燈明台 燈明台最上部

<所在地> 豊橋市前芝町青木95(JR豊橋駅より名鉄バス蒲郡方面行き・前芝海岸下車徒歩10分)

<概要>
 前芝の燈明台は1669年(寛文9)に建設された。この前年,吉田藩主小笠原長矩(おがさわらながのり)の乗った船が夜の三河湾で強風にあい,方角が分からなくなり破船した。そこで灯明台があれば三河湾をゆく船の目印になるだろうということで築造された。木造瓦葺(かわらぶき)方形のつくりをしており,建坪(たてつぼ)19.8u,高さは7mで油は菜種油(なたねあぶら)を使用した。光は約9km先までとどき,西は西浦(にしうら)(蒲郡市)南は田原からも灯りが見えたと言われる。燈明台の管理は地元前芝村に課せられた。何度か暴風雨や台風などにより破損したがその都度,吉田藩により修復されている。1908年(明治40)まで使用された。現在の燈明台は伊勢湾台風でひどく破損したため,1966年(昭和41)に復元されたものである。  
<学習のポイント>
 三河湾の吉田湊は伊勢や江戸・大阪方面への商品積み出しの玄関であり,おおいににぎわった。燈明台が果たした役割について考えてみよう。 
<見学のポイント>
 前芝の燈明台は現存する燈明台としては,七里の渡しで有名な宮燈台(名古屋市熱田区)に次いで全国で二番目に古いものである。構造など比較してみるとよい。
<参考資料>
 「豊橋市史」 「豊橋の文化財」 「東三河の歴史」 「愛知県の歴史散歩」
<問い合わせ先・ホームページ>
 豊橋市美術博物館  0532-51-2882  http://www.toyohaku.gr.jp/bihaku/

  愛知エースネットへ      トップへ