エクササイズ集
● 知識を身に付けつつ,自他の理解を深め,価値観を形成するエクササイズ 2 ● |
〜 「損得勘定をしてみよう」 〜■ 準備 ・ ワークシート「損得勘定をしてみよう」 ・ 参考資料「A君・B君のその後(例)」 ・ 振り返り用紙 ■ ねらい ・ 「非行をする」という行動の損得を考えることで,その行動の結果としてもたらされるリスクを回避する判断 力を養う。 ・ 意見交換を通して,他者理解を促しつつ,お互いによい行動を選択できるようにする。 ・ 非行をすることによって得をすることが一時的であるのに対し,損することが継続的であることや,トータル でみて損の方がずっと多いことを知る。 ■ 実施できる時間 ・ 地理歴史科・公民科の授業(内容的には公民科で扱うのがよい) ・ LT(1年生の1学期,特に夏休み前などに行うのがよい) ■ 展開例 1 導入 教師はエクササイズの目的を説明する。 「今日は,悪いことをすると得することの方が多いか,損することの方が多いか,みんなで考えてみたいと思 います。」 2 展開 @ ワークシートを配布し,非行をした場面(ここでは,万引きの見張りを手伝った場面)を読み上げる。 A 損得を考える。生徒は各自で,非行を手伝ったA君が「得したこと」と「損したこと」を思いつくだけワー クシートに記入する。例B 生徒は四人一組のグループを作り,話し合う。それぞれのグループで,各自が思い付いた「得したこと」「 損したこと」を出し合い,意見を交換し,まとめてみる。 C 各グループで話し合ってまとまった「得したこと」「損したこと」を発表する。 3 まとめ @ グループの発表を受ける形でまとめる。その際,非行をすることで得られる「得」が一時的であるのに対し, 「損」することのほうが継続的であり,その後の人生に影響(ダメージ)を与える可能性があるということを 示す。さらに,参考資料「A君・B君のその後(例)」を配布し,より具体的に非行のデメリットを意識させ る。 A 各自で「振り返り用紙」を記入した後,グループで今日の活動の感想を述べ合う。
得したこと ・B君との友情(?)が保てた。 ・万引きを手伝うスリルを味わえた。
・ただで物を手に入れることができた。損したこと ・後でビクビクしなければならない。 ・警察に捕まる可能性がある。
・見つかったら,学校で特別指導になる。 ・見つかったら,親が悲しむ。参考文献 國分康孝監修 押切久遠著『非行予防エクササイズ』(図書文化社)
ワークシート「損得勘定をしてみよう」 【場面設定】
<<A君が損したこと>> |
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