生徒実習課題例 |
コンピュータのネットワークを支える基本技術TCP/IPプロトコルを理解しよう |
科目の中の位置づけ社会と情報(2)ア コミュニケーション手段の発達社会と情報(2)イ 情報通信ネットワークの仕組み 社会と情報(2)ウ 情報通信ネットワークの活用とコミュニケーション 社会と情報(4)イ 情報システムと人間 社会と情報(4)ウ 情報社会における問題の解決 情報の科学(1)ア コンピュータと情報通信ネットワーク 情報の科学(1)イ 情報通信ネットワークの仕組み 情報の科学(1)ウ 情報システムの働きと提供するサービス 情報の科学(3)ア 情報の管理と問題解決 実習内容ねらいインターネットの標準的なプロトコルであるTCP/IPの学習は、理論が中心になりがちである。メールやインターネットでの調べ学習などで日頃利用する機会が多い技術であるにもかかわらず、生徒にとっては身近なものとして捉えることができない観がある。そこで、ネットワークコマンドを用いた実習やネットワークに流れるデータを確認する実習などを通じて、TCP/IPの仕組みを体験的に理解できるようにする。 実習に必要な資料及び教材1.サーバ(1) 校内イントラネットサーバ(HTTP、DNS) (2) エースネットサーバ(SMTP、POP3) 2.プレゼンテーション用スライド (1) プロトコルの理解 ![]() (2) アプリケーション層のプロトコルの手順 ![]() (3) 通信の信頼性の仕組み ![]() (4) DNSの仕組み ![]() 3. 実習の手引 (1) HTTP実習 ![]() (2) メール送信SMTP実習 ![]() (3) メール受信POP3実習 ![]() (4) パケット確認実習 ![]() (5) IPとEthernetの実習 ![]() (6) DNS実習 ![]() 4.配布プリント (1) Wiresharkを使ってキャプチャしたTCPパケットをまとめる表 パケットをつかまえよう ![]() (2) 4時間の授業内容の課題や実習を提示するためのプリント 授業プリント ![]() 5.ソフトウェア (1) ![]() (2) ![]() 実習方法
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時間配分 4時間 |
1時間目 ブラウザからHTTP |
時間配分 | 生徒の動き | 教師の動き |
5分 | 身近なネットワークの利用について考える。 | ・身近なネットワークの利用について発問し、興味関心を高める。コンピュータ以外のネットワークについても考えさせる。 スライド[〔プロトコルの理解(ppt形式)] |
10分 | コンピュータのネットワークの特徴について理解する。 | ・コンピュータのネットワークの特徴について説明する。 スライド[プロトコルの理解(ppt形式)] |
10分 | TCP/IPプロトコルについて理解する。 | ・TCP/IPプロトコルについて説明する。 ・役割の分担に関する身近な例をあげ、ネットワークの階層構造について理解させる。 スライド[プロトコルの理解(ppt形式)] |
20分 | Webサーバとクライアントの通信の仕組みを知る。 Webページのデータをブラウザを用いずに取得し、通信の仕組みを理解する。 Webページの取得 画像データの取得 |
・Webサーバとクライアントの通信の仕組みについて説明する。 スライド [アプリケーション層プロトコルの理解(ppt形式)] ・Tera Term Proを用いてWebページのデータを取得し、通信の仕組みを理解させる。 利用ソフト Tera Term Pro 実習の手引[HTTP実習(doc形式)] ・机間指導 |
5分 | 本時の復習 | ・本時のまとめと次時の予告 |
2時間目 SMTPとPOP3 |
時間配分 | 生徒の動き | 教師の動き |
5分 | 前時の復習 | コンピュータのネットワークの特徴について発問し知識を確認する。 |
20分 | SMTPサーバとクライアントの通信の仕組みを知る。 メーラを利用せずに、直接SMTPサーバと通信し、メールを送信することで通信の仕組みを理解する。 |
・SMTPサーバとクライアントの通信の仕組みについて説明する。 スライド [アプリケーション層プロトコルの理解(ppt形式)] ・Tera Term Proを用いてメールデータを送信し、通信の仕組みを理解させる。 利用ソフト Tera Term Pro 実習の手引[メール送信SMTP実習(doc形式)] ・机間指導 |
20分 | POP3サーバとクライアントの通信の仕組みを知る。 メーラを利用せずに、直接POP3サーバと通信し、メールを受信することで通信の仕組みを理解する。 |
・POP3サーバとクライアントの通信の仕組みについて説明する。 スライド [アプリケーション層プロトコルの理解(ppt形式)] ・Tera Term Proを用いてメールデータを送信し、通信の仕組みを理解させる。 利用ソフト Tera Term Pro 実習の手引[メール受信POP3実習(doc形式)] ・机間指導 |
5分 | 本時の復習 | ・本時のまとめと次時の予告 |
3時間目 TCP |
時間配分 | 生徒の動き | 教師の動き |
5分 | 前時の復習 | ・SMTP・POP3サーバとクライアントの通信について振り返り、知識を確認する。 |
20分 | パケットキャプチャソフトを起動し、パケットをキャプチャしながら、WebページをTera
Term Proで表示する。 一つのWebページを表示するために、何度もデータが送受信されていることを確認する。 |
・TCPパケットをキャプチャして、データが分割されて通信されている様子を確認させる。 利用ソフト Tera Term Pro 利用ソフト Wireshark ・実習方法の説明 実習の手引[パケット確認実習(doc形式)] ・机間指導 |
20分 | プリント「パケットをつかまえよう」に記入する。 通信の信頼性を確保する仕組みがあることを理解する。 |
・プリント「パケットをつかまえよう」を記入させる。 配布プリント[「パケットをつかまえよう」(xls形式)] ・通信の信頼性を確保する仕組みについて説明する。 スライド[通信の信頼性の仕組み(ppt形式)] ・机間指導 |
5分 | 本時の復習 | ・本時のまとめと次時の予告 |
4時間目 IPからEthernet、発展内容 |
時間配分 | 生徒の動き | 教師の動き |
5分 | 前時の復習 | ・ネットワークの通信がどのように行われているか振り返り、知識を確認する。 |
5分 | IP と Ethernet の特徴について知る。 | ・IP と Ethernet の特徴について、説明する。 ・ネットワークの通信ではMACアドレスとIPアドレスの2つのアドレスが必要であること。 |
5分 | ネットワークの通信にMACアドレスとIPアドレスの2つのアドレスが必要であることを理解する。 | ・WiresharkでWebページの表示をキャプチャし、2つのアドレスが利用されていることを確認する。 実習の手引[IPとEthernetの実習(doc形式)] |
15分 | 機器のMACアドレスを調査する。 | ・機器のMACアドレスを調査させる。 実習の手引[IPとEthernetの実習(doc形式)] ・ARPの必要性を説明する。 |
2分 | インターネットのWebページを表示する手順を考える。 | ・Webページの検索について発問する。 ・インターネットのWebページのアドレスとしてIPを用いず、ドメイン名とホスト名を用いることに触れ、どのように通信が行われているか興味関心を高める。 |
13分 | インターネット上のコンピュータのIPアドレスを調べる。 DNSの必要性を理解する。 DNSの仕組みを理解する。 |
・DNSの仕組みについて説明する。 スライド[DNSの仕組み(ppt形式)] ・「nslookup」コマンドを使って、DNSサーバの仕組みを理解させる。 実習の手引[DNS実習(doc形式)] ・机間指導 |
5分 | 本時の復習 | ・本時のまとめと次時の予告 |
観点別評価基準 |
時間 | 学習内容および活動 (指導上の留意点) |
観点別評価内容 | 評価規準との関連 | 評価の方法 | |||||
関心意欲態度 | 思考判断 | 技能表現 | 知識理解 | 発表内容 | 提出物の内容 | 授業態度 | |||
1時間目 | ネットワークの特徴を理解する | ネットワークの階層構造が理解できる | ○ | ○ | |||||
HTTPの仕組みを理解する | Tera Term Proを使って、テキスト形式でデータをやりとりすることを理解できる | ○ | ○ | ||||||
2時間目 | SMTPの仕組みを理解する | Tera Term Proを使って、通信の手順を理解できる | ○ | ○ | |||||
POP3の仕組みを理解する | Tera Term Proを使って、通信の手順を理解できる | ○ | ○ | ||||||
3時間目 | TCPの仕組みを理解する | WireSharkを使って、通信時にデータが分割されていることを理解できる | ○ | ○ | |||||
信頼の確保のための仕組みを理解できる | ○ | ○ | ○ | ||||||
Seq、Len、Ackの意味を理解できる | ○ | ○ | |||||||
4時間目 | IP と Ethernet の役割を理解する | 役割の相違点を理解できる | ○ | ○ | |||||
ARPの必要性を理解する | ARPの仕組みを理解できる | ○ | ○ | ||||||
DNSの必要性を理解する | DNSの仕組みを理解できる | ○ | ○ |