天王祭(てんのうまつり)(津島市)  <はじまり>室町時代  <地域>尾張
巻きわら舟 稚児行列
宵まつり 児(ちご)

<関係地>津島市天王川公園(名鉄津島線津島駅下車徒歩15分)
<概要>
 津島の夏の風物詩の一つ「尾張津島天王祭」は,大阪の天満天神祭・広島の厳島(いつくしま)神社の管絃祭(かんげんさい)とともに日本の三大川祭の一つと言われている。
 昭和55年に国の重要無形文化財に,昭和59年に車楽(だんじり)が県の有形民俗文化財に指定されている。
 祭の由来は南北朝時代,津島に逃れてきた良王(南朝方の親王で後醍醐天皇の曾孫にあたる)を守る津島武士が,北朝方の武士を船遊びに誘って討ち取ったことによるとも,津島神社の神葭(みよし)流しの神事をもとにしているものとも言われている。
 天王祭のメインは宵まつりの5艘のまきわら船である。この舟は提灯舟とも呼ばれ,高さ16mにもなり,1年の日数をあらわす365個の提灯で飾られる。 翌朝の朝まつりでは,旧市江村(現在の佐屋町)の船を先頭に津島の5艘の船も出発する。車楽船は,屋台の上に小屋台橋掛り(こやたいはしかかり)を組み,唐破風(からはふ)の屋根などをのせて能人形を飾る。
 まつりの主役は児である。「天王まつり」の前後には様々な神事・行事があり,まつりの期間は90日間にも及ぶ。この中で,宵まつりの前に行われる児打廻しは,5・6歳の男子が華やかな児衣装を着て供人の肩にのり街を練り歩く。児は神に仕え,神の意志を伝え,神を慰め,神にのりうつられる「よりまし」といわれている。
<学習のポイント>
 この地域の人々にとって川がいかに大きな存在であったか調べてみよう。
 まきわら船について詳しく調べてみよう。

<見学のポイント>
 祭りの場所となる天王川公園だけでなく,市立図書館にも足を運びたい。また,市内を練り歩く児行列もぜひ見たい。
<参考資料>
 「尾張の祭り」
 「津島市史」

<問い合わせ先・ホームページ>
 津島市役所 0567-24−1111  http://www.city.tsushima.lg.jp/

 愛知エースネットへ      トップへ