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生徒実習課題例

音楽をつくろう!
〜MIDI編集などのソフトウェアを使って音楽をつくろう!〜

科目の中の位置づけ

社会と情報(1)イ 情報のディジタル化
社会と情報(1)ウ 情報の表現と伝達


内容

ねらい

デジタル化された音・音楽は、マルチメディアの中でも重要な要素となっている。音楽は数少ない万国共通な表現方法であり、音楽を作成することは、独創性・発想力・表現力を高める最もよい方法の一つであるといえる。コンピュータを使って音楽を制作する一連の過程を扱い、MIDI音楽の仕組みについて理解を深め、さらに音楽科の授業と連携を図ることによって、伝えたい音・音楽を正確に表現する技能を身につける。また、音楽作成することで制作する立場に立って著作権保護の意義について考える。

実習に必要な機器、材料

種類 具体的な機材・ソフトウェア等
MIDI編集ソフトウェア テキスト音楽サクラ  ミノ式MIDIシーケンサ
Studio ftn Score Editor  楽譜作成ソフトFinale Note Pad for Win
KAWAIスコアプレーヤーFX・・・など
Vector/MIDI関係  Vector/ミュージックエディタ
gooダウンロード/MIDI関係 から、適切なフリーソフトウェアをダウンロードする。
(使用方法はそれぞれのソフトウェアのヘルプまたはオンライン・マニュアルを参照する。)
MIDI音源 GM規格以上の音源(シンセサイザー)が最近のWindowsパソコンには搭載されている。
Microsoft GS Wavetable SW Synth を利用する。   
MIDIキーボード(※必要に応じて) ソフトウェアMIDIキーボード、MIDIオルガン、ペンちゃんの不思議なけんばん・・・などパソコンのキーボードを鍵盤として入力できるフリーソフトウェアもある。 
オーディオ機能を備えた
VST、VSTi、ASIO対応音楽制作
ソフトウェア(※必要に応じて)
Music Studio Producer・・・など上記MIDI関係フリーソフトのなかにあるので、必要な場合はダウンロードする。
授業プリント例、授業プレゼンテーション例を各授業ごとに作成した。
授業プリント例
 表示するときは、ファイル名をクリックしてください。
 実習プリント1
  "midimusictext1" Word 97-2003文書 (26KB)
 実習プリント2
  "midimusictext2" Word 97-2003文書 (175KB)
 実習プリント3
  "midimusictext3" Word 97-2003文書 (53KB)
 実習プリント4
  "midimusictext4" Word 97-2003文書 (43KB)
 5線符
  "5sennfu.xls" Excel 97-2003ブック (30KB)

プレゼーテーション例
 表示するときは、ファイル名をクリックしてください。
 プレゼンテーション1
  "midimusic1.ppt" PowerPoint 97-2003プレゼンテーション(432KB)
 プレゼンテーション2
  "midimusic2.ppt" PowerPoint 97-2003プレゼンテーション(199KB)
 プレゼンテーション3

  "midimusic3.ppt" PowerPoint 97-2003プレゼンテーション(91KB)
 プレゼンテーション4

  "midimusic4.ppt" PowerPoint 97-2003プレゼンテーション(156KB)

実習方法

  • MIDI音楽を聴いたり、MIDIキーボード・ソフトウェアを使ってMIDIの仕組みを理解する。
  • MIDI編集ソフトウェアを活用して、コンピュータにデータを入力することで、それに対応した音・音色が鳴ることを確認する。
  • メロディやサウンドの基本となるコード進行の仕組みについて学ぶ。 パソコンを使ってコード(和音)を入力して、実際に音を聴きながらコード進行を組み立てる。
  • コピー&ペーストを使うなどして、リズム・パートを完成させる。入力した音楽をさまざまな音色・音量・テンポで鳴らし、音色・音量・テンポといった情報はすべて数値化して入力されていることを理解する。
  • コード進行をもとにメロディ・ラインをつくる。コード進行とメロディ・ラインが合っているか隣同士で試聴し、確認する。他の人に試聴してもらうことによって適宜修正を加える。
    既存の曲を利用する場合は著作権を十分配慮して行う。
  • 音楽作成を通して、著作権を保護しなければならない理由について考える。

発展学習

  • 一つ一つの音に強さ・長さ・大きさといった表情をつけることで音楽を完成させ仕上げる。

時間配分 200分


時間配分 生徒の動き 教師の動き
10分

<1時間目>MIDI音楽の仕組みを理解しよう。 
・アナログ  ・デジタル
・PCM方式(PCM音源)
・MIDI ・GM(General MIDI)
・SMF(Standard MIDI File)
・GM音色とコード番号
・サウンド・カード
・DTM(Desk Top Music) といった用語について理解をする。本時の内容を理解する。

・アナログとデジタルの違いについて説明する。
・PCM、MIDIといった用語について説明する。
・Standard MIDI File、GM音源について説明する。
・GM音色(音色の並び方を中心に128音を統一した規格)とコード番号についての説明する。
・その他 DAW、DTM、サウンドカードなどの用語を説明する。

用語解説
 10分 ・公開されているMIDI音楽を聴いたり、実際に入力をすることでその仕組みを理解する。

・インターネット上にあるフリーのMIDI音楽を集めたサイトを利用してMIDI音楽を聴かせる。

30分 ・MIDIソフトウェアの簡単な使い方を校歌を入力しながら確認をする。
・操作方法を確認しながら入力をする。

 ・MIDIソフトウェアの簡単な使い方についてプロジェクタを使って説明する。
・校歌のメロディを入力しながら入力方法を説明する。
・音色、音量、速さについて数値で指定する。
授業プリント例授業プレゼンテーション例

25分 <2時間目>コード進行の仕組みについて考えよう。
・音楽の基礎知識の確認と メロディやサウンドの基本となるコード進行の仕組みについて理解する。
メジャー・スケール/マイナー・スケールのダイアトニック・コードについて説明する。
「スリー・コード」(3つの主要三和音)を使った進行パターンの紹介と組み立て方について説明する。
25分 ・パソコンを使ってコード(音符)を入力して音の確認をする。実際に音を聴きながらコード進行を組み立てる。

・和音の入力方法を説明する。

授業プリント例授業プレゼンテーション例 、 5線譜
20分 <3時間目>(8小節の)リズム・パターンをつくろう。
・個人または2人のグループで作成する(2人でそれぞれで作成する場合はコピー&ペーストをして1つのファイルにまとめる)。
・繰り返しの部分はコピー&ペーストを使うなどしてリズム・パターンを完成させる。

リズム・パターン(2ビート、4ビート、8ビート、16ビートおよび3ビート)を説明する。

パーカッション・ドラムのパターンをいくつか準備をしておく。

20分 ・コード進行に合わせてベース音 (低音)を入力する。 ベース(低音)については
・ルート音(各コードを構成している一番下の音)を使って入力するように指示する。
・バス・ドラムが入るところに、ルート音を入力するのが基本であることを指示する。
・その他
「5度の音を使う」「コード音を分散して使う」など。
いろいろと工夫を凝らすと曲の印象が変わっていくことを示す。
10分 ・入力した音楽をさまざまな音色・音量・テンポで鳴らし、音色・音量・テンポはすべて数値化して入力されていることを理解する。 ・音色・リズムを変えることによっていろいろな表現ができることを示す。
授業プリント例授業プレゼンテーション例
20分 <4時間目>(8小節の)メロディをつくろう。
・コード進行をもとにメロディ・ラインをつくる(8小節)。
・パソコンのキーボードを使って入力できる場合はリズムに合わせて弾いて入力する。
・既存の曲を使う場合は著作権法に問題ないようにする。
(必要に応じて何曲か準備をしておく。)
・入力方法を示す。
・前回作成したコード進行・リズムパートを確認させる。
10分 ・コード進行とメロディ・ラインが合っているか隣同士で試聴し、確認する。他の人に試聴してもらうことによって適宜修正を加える。 ・注意事項として
「広い音域を使わない」
「離れた音を使わない」
「構成音だけではなく、それ以外の音も適当に交える」
「リズムパートと同じ音色を使わない」
など指示する。
10分 ・音の強さ・長さ・大きさ・タイミングといった一つ一つの音に対して設定をする(発展学習)。 音の強さ・長さ・大きさ・タイミングといった情報はすべて数値で入力することを示す。
10分 ・自分でつくった曲を勝手にコピーされたり、改変されたりしないようにするためには、どうしたらよいか考える。 ・著作権について考えさせる。
・音楽著作権については以下を参考にする。
○警視庁 著作権の侵害に注意
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/
haiteku/haiteku/haiteku46

○JASRAC ジャスラックパーク
http://www.jasrac.or.jp/park/inschool/
○社会法人 日本レコード協会
http://www.riaj.or.jp/lovemusic/music2
○save our music!(Sony Music)
http://www.sme.co.jp/savemusic/

授業プリント例授業プレゼンテーション例

実習を終えての反省点および工夫をした点

参考文献 / 参考Webサイト

御池 鮎樹(2002)『裏口からのMIDI入門』(工学社)191pp                       
原 礼彦(1996)『やさしい編曲のしかた』(成美堂出版)143pp                   
草野昌一(1993)『すぐに役立つコード進行ガイドブック』(シンコー・ミュージック)94pp      
山本裕之(1997)『CDで学ぶ 楽譜の楽しみ方』(ナツメ社)214pp                
野口義修(2005)『作曲本〜メロディが歌になる〜』(シンコー・ミュージック)238pp        
瀬山研二 小林一夫(1999)『やさしいロック・ドラムの奏法』(成美堂出版)127pp   
木村公彦(2005)『Mac Fan GarageBand2マスターブック』(毎日コミュニケーションズ)239pp
藤本健 大坪知樹(2003)『MASTER OF SONAR』(BNN)261pp

警視庁 著作権の侵害に注意 http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/haiteku/haiteku/haiteku46
JASRAC ジャスラックパーク http://www.jasrac.or.jp/park/inschool/
社会法人 日本レコード協会 http://www.riaj.or.jp/lovemusic/music2
save our music!(Sony Music) http://www.sme.co.jp/savemusic/
Vector/MIDI関係   Vector/ミュージックエディタ   gooダウンロード/MIDI関係
テキスト音楽サクラ  ミノ式MIDIシーケンサ  Studio ftn Score Editor 
楽譜作成ソフトFinale Note Pad for Win  KAWAIスコアプレーヤーFX
ペンちゃんの不思議なけんばん  Music Studio Producer