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サメの解剖
写真をクリックすると詳細がご覧になれます。

   軟骨魚類(サメやエイのなかま)は、4億年前の古生代オルドビス紀に出現しました。その後、脊椎骨をより石灰化させた硬骨魚類が登場し、爆発的に魚類の種類が増えました。しかし、軟骨魚類の多くは中生代に絶滅してしまい、現存する軟骨魚類は、27000種といわれる魚類の中で1100種にすぎません。身近な硬骨魚類とは異なり、軟骨魚類には原始的な特徴がうかがえます。えらは5〜7列でえら蓋・うきぶくろを持たないなど、あきらかに硬骨魚類とは異なります。また、硬骨魚類では、ほとんどの魚類が卵生であるのに対し、軟骨魚類のサメ類では57%が胎生です。今回の実験に用いたシロザメも胎生で、子宮内で成長する胎仔を観察することができました。また、「魚類の血球類の観察」のコンテンツでは、硬骨魚類のマスの解剖がご覧になれます。ぜひ、このサメの解剖と比較してみてください。

   サメは漁師さんから見れば厄介者なので、捕獲されるとすぐに廃棄されてしまいます。なかなか手に入れるのは困難ですが、漁協を通して、事前に連絡しておくことにより入手することができます。 


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