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この教材の魅力

 鹿島神社文学苑は、世界的に高名な建築家である黒川紀章の父、黒川巳喜によって蟹江町の鹿島神社の敷地内に創設された。そこには「ホトトギス」の四S(よんえす)のような著名な俳人たちや元愛知県知事や元名古屋市長といった、この地方の政財界に身を置いた文化人たちの手によって、主に昭和前期ごろの蟹江町の情景をテーマに詠まれた句が、26基の句碑の形で整然と立ち並び、静寂な雰囲気と相まって、文学的な香りを馥郁(ふくいく)と漂わせている。
 この鹿島神社文学苑の魅力を列挙してみる。

・ほとんどの句が、水郷の町として知られた昭和前期ごろの蟹江の情景を詠んだものであること。
・教科書や文学史に名が載るような著名な俳人の句が多数あること。
・俳人の手跡がそのまま句碑に刻まれていること。
・句碑の石材やデザインがそれぞれ異なり、句碑そのものも非常に味わい深いこと。
・苑内の手入れが大変行き届いており、かつ苑周辺の環境も閑雅であって、静寂な雰囲気の中で句を鑑賞できること。

 幾つか挙げたが、実際に出掛けてみるとこうした魅力のすべてが絡み合い、何とも趣深い。句に詠まれた情景と現在の蟹江の風景を比べてみれば、戦後の近代化の功罪や伊勢湾台風の惨禍がしみじみ思いやられる。句碑を前にし、その句をそっとつぶやくと、在りし日の蟹江の情景と共に句を詠んだ俳人たちの息遣いまでもが感じられるかのようである。とりわけ、私財を投じてこの文学苑を設立した黒川巳喜の思いは胸に迫る。   


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