魅力ある授業のために(単元化例) |
・単元名 『徒然草』 ・単元の目標 (1)郷土に縁のある教材を用い、『徒然草』第88段に興味をもたせる。 (2)本文の内容を正確に読み取らせる。 (3)作者のものの見方、考え方をとらえさせる。 ・単元の評価規準 (1)本文に関心をもち、積極的に読むことができる。 (2)本文の内容を正確に読み取り、把握することができる。 (3)作者のものの見方、考え方を理解できる。 ・配当時間 全1時間 ☆はその時間の主な評価規準。 |
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参考 小野道風の名は『源氏物語』にも見受けられるので示しておく。 『源氏物語 歌合』(小学館『完訳日本の古典』による) まづ、物語の出で来はじめの親なる竹取の翁に宇津保の俊蔭を合はせて争ふ。「なよ竹の世々に古りにけること、をかしきふしもなけれど、かぐや姫のこの世の濁りにも穢れず、はるかに思ひのぼれる契りたかく、神世のことなめれば、あさはかなる女、目及ばぬならむかし」と言ふ。右は、「かぐや姫ののぼりけむ雲居はげに及ばぬことなれば、誰も知りがたし。この世の契りは竹の中に結びければ、下れる人のこととこそは見ゆめれ。ひとつ家の内は照らしけめど、ももしきのかしこき御光には並ばずなりにけり。阿部のおほしが千々の金を棄てて、火鼠の思ひ片時に消えたるもいとあへなし。車持の親王の、まことの蓬莱の深き心も知りながら、いつはりて玉の枝に瑕をつけたるをあやまちとなす」絵は巨勢相覧、手は紀貫之書けり。紙屋紙に唐の綺を陪して、赤紫の表紙、紫檀の軸、世の常のよそひなり。「俊蔭は、はげしき浪風におぼほれ、知らぬ国に放たれしかど、なほさして行きける方の心ざしもかなひて、つひに他の朝廷にもわが国にもありがたき才のほどを弘め、名を残しける古き心をいふに、絵のさまも唐土と日本とをとり並べて、おもしろきことどもなほ並びなし」と言ふ。白き色紙、青き表紙、黄なる玉の軸なり。絵は常則、手は道風なれば、いまめかしうをかしげに、目も輝くまで見ゆ。右はそのことわりなし。 梅園叢書(『梅園全集 下』による) 學に志し、藝に志す者の訓 小野道風は、本朝名譽の能書なり。わかゝりしとき、手をまなべども、進ざることをいとひ、後園に躊躇けるに、蟇の泉水のほとりの枝垂れたる柳にとびあがらんとしけれども、とゞかざりけるが、次第次第に高く飛て後には終に柳の枝にうつりけり、道風是より藝のつとむるにある事をしり、學てやまず、其名今に高くなりぬ。 |
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浄瑠璃本「道風青柳硯」と錦絵(道風記念館蔵) |
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作者 兼好法師(けんこうほうし)
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