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7 テストの結果とその考察

 
平成24年度高等学校入学者数学学力テストの問題・正答率・誤答率・主な誤答
(1) 分数・小数の計算の理解が不十分な生徒がいる
 
  毎年,基本的な分数計算の問題を出題しているが,Bの誤答のように分母同士,分子同士を計算する生徒が10%程度いる。また,Cではを先に計算して 1 とし,解答をとしている誤答が16.7%もあった。
  今年度,初めて小数の計算問題を出題した。誤答を見ると,位どりができていないことが分かる。誤答の1.74は右のように小数点を無視し,後ろをそろえて計算してしまった結果と思われる。これは,ふだん,分数や小数を目にすることはあっても,電卓や計算機能の付いた携帯電話を利用して計算したり,自分で計算する習慣がなかったりするためと思われる。  
(2) 2次方程式  xk  の負の解を忘れがちである

今回のテストで一番正答率の低かったのが2次方程式 x2=5 を解く問題である。誤答の中で多かったのは,負の解を忘れたで,誤答率は27.8%であった。過去にも同様の問題が出題されているが,負の解を忘れる誤答が最も多い。また,25という誤答も,11.1%あった。

(3) 割合の計算が理解できていない
割合の計算のところでは,H22まで,1000円の商品を30%引きで買う値段を求める問題を出題していた。平均正答率は,約65%であったが,H23に,1000円ではなく,1500円にしたところ,30ポイント減少し,平均正答率は,35.8%であった。今年度,計算しやすくするため,1200円にして出題したところ,更に下がって,32.2%であった。また誤答で最も多かったのは400円で,15.6%であった。1200÷3=400 と計算したと思われる。
(4) 相似比の問題が理解できていない

この問題も正答率が低く,23.3%であった。相似比が理解できていないことが分かる。最も多い誤答は8で52.2%であった。
     3:6=4:x
として解いたようである。どこの比が対応しているのかが理解できていないと考えられる。



           目    次
1  調査の趣旨及び処理   5  テストの結果とその考察
2  調査結果の概要   6  テストの結果とその考察
3  分析結果の概要   7  テストの結果とその考察
4  調査問題の妥当性と信頼性     
 平成23年度高等学校数学標準学力検査の結果とその考察(PDF 625KB)