参考
(1)「笈の小文」には掲載されていないが、旅の途中で詠んだ俳句(小学館『新編日本古典全集 松尾芭蕉集(1)』による)
旅 宿
ごを焼(たい)て手拭あぶる寒さ哉 (笈日記)
ごを焼いて・・・句碑(聖眼寺 豊橋市下地町)
伊羅古(いらご)に行道、越人酔て馬に乗る。
ゆきや砂むまより落よ酒の酔 (真蹟詠草)
ゆきや砂・・・句碑(江比間句碑公園 田原市江比間町)
杜国が不幸を伊良古崎にたづねて、鷹のこゑを折ふし聞て
夢よりも現の鷹ぞ頼母(たのも)しき (鵲尾冠)
人のいほりをたづねて
さればこそあれたきまゝの霜の宿 (曠野)
「師弟三吟の句」
麦はえてよき隠家や畠村(はたけむら) 芭蕉
冬をさかりに椿咲くなり 越人
昼の空蚤かむ犬のねがへり 杜国 (笈日記)
杜国の墓と師弟三吟の句碑(潮音寺 田原市保美町)
(2)保美の里(「梅つばき」「いらご崎」詞書)(小学館『新編日本古典文学全集 松尾芭蕉集(2)』による)
此里をほびといふ事は、むかし院のみかどのほめさせ玉ふ地なるによりて、ほう美といふよし、里人のかたり侍るを、いづれのふみに書きとどめたるともしらず侍れども、いともかしこく覚え侍るままに、
梅つばき早咲ほめむ保美の里
いらごさきほどちかければ、見にゆき侍りて、
いらご崎にる物もなし鷹の声
武陵芭蕉散人桃青
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作者 松尾芭蕉
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