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4 分析結果の概要

(1) 図形に関する問題に課題
   毎年,図形に関する問題を6問出題しているが,その平均正答率はかなり低い。本年度はその傾向が顕著で, 表4のように,テスト ともに,平均正答率の順位でいうと,22問中,下位5位までに3問も入っている。問題の内容も,円錐の体積や球の体積,三角形の面積など基本的なものが多く,どこでつまずいているかを分析する必要がある。
この図形の問題を不得手とする傾向は,全国学力学習状況調査でも明らかになっており,昨年度,義務教育課が発表した分析結果 (http://www.pref.aichi.jp/kyoiku/gimukyoiku/gakuryokutyosa/24zenntaikeikou.pdf)では,「4 算数・数学の傾向と改善の方策」において,小学校算数では「A問題の図形領域は,平成 19年度より5回連続して,全国平均を下回っており,特に今回はその差が大きくなっている」,中学校数学では「22年度と比べるとやや持ち直したが,相対的には「図形」に課題が見られる(A・B合わせて全国平均を下回った6問中4問が図形に関する問題)」と発表されている。中学校の先生方と情報交換をしながら対策を検討する必要がある。

                                 表4

  
(2) 小数を含んだ計算に課題
   一昨年,最近の生徒は小数に関する問題が苦手であるということが話題となったため,問題Tで小数の和と積に関する問題(0.5+1.69,0.3×0.4)を出題した。その結果,両問とも平均正答率は7割を下回った。誤答を分析した結果,位取りができていないことが分かった。
そこで今回,テストBの四則計算のところで小数を含んだ計算を出題したところ,やはり平均正答率は大きく下がった。小学校の小数に関しては,今回の学習指導要領の改訂で,指導内容が大幅に見直され, の位まで扱うようになったが,本年度,高校に入学した1年生は,小学校で算数が先行実施された時,小学校6年生であったため,小学校のときの小数計算は の位までの問題しか解いていない。小数計算を苦手とする原因として,計算量の不足の他に, の位までの小数計算をあまり経験してきていないということが考えられる。

           目    次
1  調査の趣旨及び処理   5  テストAの結果とその考察
2  調査結果の概要   6  テストBの結果とその考察
3  分析結果の概要   7  テストTの結果とその考察
4  調査問題の妥当性と信頼性     
  平成24年度高等学校数学標準学力検査の結果とその考察 (PDF 1,055KB)