所長挨拶
当センターのウェブページをご覧いただき、ありがとうございます。
愛知県総合教育センターは、昭和23年に「愛知県教育文化研究所」として開所して以来、名称の変更や名古屋市内から東郷町への移転を経て、平成12年より現在の名称のもと、教育に関する調査研究、教職員研修、教育相談、情報提供、生徒の実習支援など、多岐にわたる事業を展開してまいりました。
令和7年度、本センターは、令和8年4月の岡崎市美合への移転を見据え、この機会を捉えてセンター機能の強化と組織の再編に着手いたしました。変化の激しい社会において、学校や教職員、子どもたちが抱える課題は、ますます複雑かつ多様化しています。こうしたニーズに的確に応え、教育現場をより力強く支援するための体制整備を進めています。
新たなセンターでは、従来の事業を基盤としながら、より柔軟かつ実効性のある支援が行えるよう、部門間の機能連携を強化するとともに、ICTの活用や地域との連携を深め、教育の質の向上に貢献してまいります。
本年度は、移転に向けた準備期間であると同時に、愛知の教育が新たなステージへ踏み出す第一歩でもあります。私たちは教育の未来を見据え、教職員の皆様や関係機関と連携しながら、教育支援の更なる充実に全力で取り組んでまいります。
今後とも、本センターの事業をご活用いただくとともに、よりよい教育の創造に向けて、皆様からのご意見やご助言を賜れれば幸いです。
以下に、令和7年度の主な事業をご紹介いたします。
○総務企画課
小中学校の学校運営を支える小中学校事務職員の資質向上を図ることを目指し、役職段階に応じた研修を実施します。
○学校支援研究課
「主体的に社会の形成に参画する態度の育成に関する研究」をはじめとした8の主題について研究を実施します。学校における教育実践の充実等に役立てていただけるような研究を進め、その成果の普及・還元を図ります。一例といたしまして、令和3年度より「教育研究サポートデスク」に新設した「出前講座」では、所員を学校等に派遣することで、当センターの研究成果を校内研修等に活用していただくことができます。
また、愛知県教育史編さん事業については、「本文編第七巻」及び「資料編現代四」の刊行に向けて取り組んでいます。
○学校支援研修課
「あいちの教育ビジョン2025」の実現に向け、「愛知県教員育成指標」を踏まえ、経験やキャリアに応じて、教員一人一人が資質・能力を効果的・効率的に身に付けるための体系的な研修を実施します。中堅教諭等資質向上研修における受講の弾力化等、教員の自律的かつ主体的な学びを支援します。
また、eラーニング講座について、今日的課題を扱ったものを中心に充実させ、「学び続ける教員」を力強く支援します。
農業教育共同実習所では、安全教育を踏まえた生徒実習事業やスマート農業を推進するロボット農機技術講座をはじめとする教員対象のさまざまな研修を実施します。
○子ども支援課
幼児児童生徒と保護者及び関係教職員等への相談業務を通じて、いじめ・不登校及び特別な支援を必要とする子どもの理解と対応について助言に努めてまいります。また、幼児児童生徒の指導・支援に関する校内研修、巡回相談等も実施しています。
当センターのウェブページでは、本年度も学校での活用拡大を目指して研究成果等を公開し、内容の一層の充実に努めてまいります。どうぞ、大いにご活用くださいますよう、お願い申し上げます。
愛知県総合教育センター所長 渡部 純次