動画概要






令和5年度

小学校5年 体育器械運動[跳び箱運動]
 教科「体育科」、単元「器械運動」において、ICTの動画視聴機能や撮影機能を使い、体の動かし方を視覚的に捉え、分析する活動を通して、児童の学習改善につなげる実践である。ICT活用のメリットとして、撮影機能により、自分の動作を視覚的に捉えることができることや、見本動画や撮影した自分の動画などを何度も見返すこと、スロー再生での見返しから自分の変化や成長に気付かせることができる。また授業で扱わなかった技やスポーツの歴史などを調べさせることにより、児童に興味・関心をもたせることができる。ただし、「見て楽しむ活動」だけに陥りやすい点や、動画視聴時間が長くなり運動量が減ってしまう点など、注意する点がある。本実践ではICTを使用し、意欲的に活動している児童や、互いの動画を見合って積極的に意見交流している児童、自分の動きの分析から自分なりに改善点を見つけ、よりよいフォームを探究しようとする児童など、個別最適な学びや協働的な学びの様子が見受けられた。

小学校5年 総合的な学習の時間
 ICTを効果的に活用し、総合的な学習の時間において、米づくり体験から地元農業の重要性を学ぶ実践を行った。児童は、地元で盛んな米づくりについて調査を行い、田植え体験後に「おいしいお米にするにはどうしたらよいか」というテーマで調査と考察、共有を行った。児童が見通しをもって活動ができるように、Microsoft Teamsで授業の流れや進め方を提示した資料を配付した。各自がテーマに沿って、知りたいことや疑問に思うこと、農家の方に直接聞きたいことを書き出し、本や資料、インターネットでの調査からまとめ、それらをグループ内で共有する時間を設けた。児童は、他者からの情報や意見を取り入れて自分の考えを再構築している様子が見受けられた。

中学校1年 美術 自然物を使った平面構成
  教科「美術」でのクラウド環境を活用した個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実を目指した実践である。教師は授業の活動指示や資料、動画を事前にClassroom上に掲載し、生徒は各自で閲覧をしながら作品制作を行う。これらは生徒の活動において自己選択と自己決定ができる学習環境であり、個別最適な学びにつながった。また、教師が生徒の例などをChatに投稿し共有する場面を設けた。生徒は各自のタイミングで参照することにより、自ら学習を進める力が養われたと感じた。また、授業内で作品をグループで見合う時間を設け、他者へのアドバイスや参考にする点などについて対話する時間を設けた。制作に没頭すると偏りが生まれがちであるが、他者の意見などを取り入れることにより、作品制作において改善点を見いだすことや探究的な活動へとつながった 。

中学校1・3年 各教科の実践紹介
 3年生 体育「チームで練習計画を立てて練習する」
 3年生 理科「仮説を立てて、実験し、まとめる」
 1年生 社会「調べてまとめて考察して議論する」
 1年生 英語「スキルの習得 自分に合わせてやる」

中学校3年 数学 平方根
 教科「数学」、単元「平方根」において、正方形の面積と一辺の長さの関係から、平方根の意味や必要性に迫る授業実践である。方眼紙に1cm2や2cm2、4cm2の正方形を描かせ、描いたものを撮影し全体で共有した後に、Geogebraを使用し2cm2や3cm2の正方形の一辺の長さを少数での値として導き出した後に、電卓アプリを使用してその一辺の長さから面積を求めさせた。このとき、元の面積の値にならないことが確認できた生徒は「なぜ」「どうしてだろう」と自ら問いを引き出すことができ、平方根の意味へとつながる展開となった。生徒から湧き出る問いと切実性から主体的に学ぶ姿が見取れ、新たな知識を学び取ろうとする姿があった。

高等学校1年 国語 工夫して話す
 教科「国語」、科目「現代の国語」で、ビブリオバトルにおいてICTを使用して生徒自身の発表を見直すことで、相手に内容が的確に伝わるように論理の展開や構成を工夫したり、共有ツールを使用して他者の発表に対する評価や意見交流を行ったりした。また、授業の振り返りとして自分の発表動画を視聴し改善点などを見いだす時間を設けた。ICTを活用すると、自身を客観的に捉えることができ改善点が見いだしやすいという点と、他者からのアドバイスが記録されており、時間と場所の制約を受けずに取り組めることが利点である。発表の回数を重ねるごとに、発表の構成や表現、言い回しに変容が見取れた。

特別支援学校 生活単元学習 お話・感触遊び スイミー
 肢体不自由児童に対する生活単元学習「スイミー」でのICT活用の実践である。主体的な授業参加に向け、児童が教材である物語の世界に入り込みやすくなるような工夫と、気持ちの表出が困難な児童が明確に他者に伝える表出の手段として、ICTを活用した。大型モニタに絵本を投影し、水中をイメージした音を織り交ぜながらの読み聞かせでは児童が注目しやすくなった。視覚・聴覚・触覚の感覚刺激の時間では、寒天の中からスイミーに模したLEDを見つけ出し、それを持ち寄り大きな魚を作り出した。気持ちの表出が困難な児童に対しては、タブレット端末や視線入力装置を用いた。「もっとやりたい」「もういいです」の二択にし、指先タッチや視線で気持ちの表出を行えるようにした。指先タッチの児童は嬉しそうに選択し、円滑に気持ちを伝える様子が伺えた。

総合教育センター研究発表会 第6部会全体協議会(2023/12/1)
 令和5年12月1日(金)に行われた第63回愛知県総合教育センター研究発表会での第6部会全体協議会の様子を掲載しています。「学習者中心の学び」の実践を通して、児童生徒がより主体的・対話的で深い学びへ向かうように、効果的・効率的な場面でのICTの利活用について、研究協力委員の想いや活用上の注意点などについて語っています。
 ①ICTを効果的に活用するためのポイントと注意点
 ②ICT活用を学校全体で推進するためのポイントと苦労した点
 ③[質問1]ICTを授業で活用したからこその成果
 ④[質問2]授業のICT活用場面において、児童生徒を集中させるためのアドバイス
 ⑤[質問3]特別支援学校における、授業デザインやICT活用についての情報共有の仕方について
 ⑥研究協力委員から先生方へエール






令和4年度

小学校1年 図画工作 いろいろなかたちのかみから
 小学校1年生図画工作科において,1人1台端末の撮影機能,手描き機能を活用して,造形的なおもしろさや楽しさ,表したいことや表し方など,自分の見方や感じ方を広げる実践を行った。また,共有機能を活用して他者の作品参照や自分の作品紹介を行い,他者の作品から新たなアイディアを思いつく様子や自分の作品を楽しそうに紹介している様子が見取れた。

小学校4年 社会 わたしたちとごみ
 さまざまな場面でのICT利活用と文具的な活用実践を行った。家庭から出るごみを知るために,各自が家庭から出るごみを撮影し,グループで説明と共有を行った。クリーンセンターやリサイクルプラザを訪問見学した際に児童が撮影したものを資料として共有できるように工夫をした。クリーンセンターの秘密についてSKYMENU Cloud発表ノートを活用してまとめ,他者との共有や発表を行った。まとめに必要な資料を共有した資料や画像,教科書や資料集より探すことや,他者のまとめを共有し参考にするなど,ICTの利点を生かした授業活用の実践となった。

中学校3年 数学 図形と相似・三角形の相似条件と証明
 1人1台端末とクラウドを活用して,図形と相似・三角形の相似条件と証明について他者と共有,参照をすることにより学びを深め,また効率的な個別学習の実現をねらい授業実践を行った。一斉授業と個別学習を組み合わせた授業展開の中で,類題から証明の見通しと書き方の確認や,自分の理解度に合わせた学習内容の選択,学習を振り返り学びの記録をとることなどICTを文具的に活用する実践を行った。また実践の中で,学習を進めるに当たり,周りと相談や協力をしながら問題を解決しようとする様子や,学習ボードの活用についても自分に合った学び方を自己選択しながら進める様子が見受けられた。

中学校2年 数学 図形の調べ方
 ICT機器を復習の効率化や個別学習,学習の振り返りに活用した。復習の場面では既習事項を項目で分けて配布することにより焦点を絞って内容を確認できることや,学年を越えた復習も可能であり,効率的に行えた。個別学習では,学習支援ソフトGeogebraやパワーポイントを活用することにより,自分の理解度に合った学習ができ,効果的に個別学習を進めることができるようにした。

高等学校2年 理科 地学基礎
 従来の授業実践である学習内容を生徒がマンガで表現する実践に,ICTを効果的に取り入れた。このことにより生徒はより主体的で深い学びを行い,学習内容のさらなる定着につながるのではないかと考え実践を行った。タブレット端末の手描き機能や検索機能を活用することにより,絵の出来に左右されることなく,学んだ知識などにつながりをもたせてまとめ,表現することが可能となる。また,他者参照機能なども併せて活用することにより,新たな発見や深い学びにつながる実践を行った。効率的に作成できることにより,思考や表現に時間をかけて作成している様子が見受けられた。

特別支援学校小学部6年 音楽 日本の歌・みんなの歌 演奏の魅力をか んじよう
 ICTを活用することにより,訪問教育とのオンライン合同授業や一体感を感じる集団学習の実践を行った。オンライン合同授業の実践では,クラスとの一体化を目指しお互いが確認できるようにカメラやモニタの複数配置を行った。また,一体感を感じることのできる集団学習の実践では,モニタからの映像や音で自然や季節を擬似的,間接的に感じることができるようにICTを活用した。また,聞こえた音を視覚的に表現するための工夫として,タブレット端末や各種補助具を使用した。これらの実践を通して,児童は達成感や充実感を感じ,さらなる興味・関心や学習意欲の向上につながった。






令和3年度

小学校2年 算数 かけ算  #発表資料の活用 #意見の共有 #大型モニタで投影
 Google Classroomを利用して,家庭で撮影された「かけ算の式でかけそうな写真」を共有し, 「なぜかけ算になるのか」を説明させる活動を行った。児童は,自分たちが撮影した写真を説明するだけでなく,他の児童が撮影した写真についてもかけ算になるか考えることができた。

小学校6年 算数 円の面積  #発表資料の活用 #意見の共有 #大型モニタで投影
 タブレット端末を活用して,円弧を含む複雑な形の求積について自分の考えを可視化し,他と共有しながら,学びを深める授業を実践した。
 SKYMENU Cloudの発表ノートを活用して課題を児童に配付し,その課題を取り組んだ後に,グループ内で自分の考えを発表し合いながら,不明点を互いに解決を図る取組も行った。

小学校2年 国語 ビーバーの大工事  #体験活動 #調べ学習 #情報活用能力
 学んだことを発展的に生かす場として,安全に暮らすためのビーバーのダムや巣をSKYMENUの発表ノート上で作成した。ビーバーや天敵の親しみやすいイラストを使いながら,水辺のシート上に自由に作成させることで,意欲的に取り組む姿が見られた。

中学校3年 社会 資料の活用 共同編集 
 ICTの活用で生徒の学びの質が高まる社会科授業実践
 #資料の共有 #共同編集 #振り返り
 社会科の授業において,ノートパソコン(Chromebook)を用いながら,情報を収集し,整理・分析し,まとめ・表現をする活動を行うことで,協働的な学びにつなげる実践を行った。
 Google Classroomに配付した資料から課題について調べ,Jamboardで調べた情報を班で共有しながら共同作業することを通して,意見交換が容易になり協働的に学ぶことができた。

中学校2年 数学 多角形と内角の和 
  #学習指導案 #個に応じた演習問題 #学習状況の把握 #授業改善
 1人1台端末とクラウドを活用して,多角形の内角の和について調べながら説明する授業を行った。内角の和の求め方を調べたり,まとめたりする場面におけるクラウドの活用を行いながら,一人一人の学習ボードを,教室内の他の人たちや教師と共有して学習を進めた。

中学校2年 外国語 ICTを活用したオンライン英会話レッスン
  #オンライン英会話レッスン #海外にいる講師 #1対1
 1人1台のタブレット端末を活用し,生徒とネイティブの講師がウェブ会議システムを用いて,1対1の英会話レッスンを通信トライアルも含め,全4回行った。

高等学校2年 外国語 コミュニケーション英語 The Installation of Robots to Our Society #PowerPointをZoom上で共有 #外国人と1対1で英会話
 国際交流コミュニティ「Global Classroom」に参加している海外の学校(本時の参加国はPhilippines,Malaysia,Armenia)と「ロボットの社会導入」について1対1で対話した。

特別支援学校 生活単元学習 自分の気持ちを伝えよう 
  #意思表示 #他者とつなげる #疑似体験
 iPadを使用し,「秋音遊び」と題して季節に関する音クイズを行った。ICT教材を活用して秋に関する音を聴いたり,映像を見たりするだけでなく,実際に実物に触れる活動も取り入れながら,より主体的な児童の動きをねらった。また,友達の活動に対して反応できるよう,ICTを使って実際の体験に限りなく近づくよう,教材を工夫した。